底生のミジンコを繁殖させてエサとして使用すれば、ブラインシュリンプを沸かす手間が省けて楽になると思ったのですが・・・・アカハライモリの幼生たちの旺盛な食欲を前に、ミジンコの繁殖がぜんぜん追い付きません。
食事と食事の間のおやつ代わりになるどころか、食事の前の「お通し」といった感じ(^_^;)
なぜこんな事になってしまったのでしょう。
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第一の誤算はアカハライモリの成長スピード。
そこそこ食べ応えのあった底生のミジンコですが、アカハライモリがドンドン大きくなってしまったので、今では腹の足しにもならない獲物になってしまいました。 |
そして、もうひとつの誤算は底生のミジンコの繁殖スピード。環境さえ良ければ、あっという間に水槽を埋め尽くすほどに増えてくれると思ったのですが、意外や意外、増えるスピードは遅いし、ちょっとした水質の悪化で激減してしまうしで、アカハライモリの幼生の飼育より気をつかっちゃっています(^_^;)
「やっぱ浮遊性のミジンコの養殖を始めるか・・・・」
0.5mmにも満たない底生のミジンコと違って、浮遊性のミジンコは2mm〜3mm程度まで成長しますので、今のアカハライモリの幼生にとってはちょうど良い獲物になるはずです。
増えるスピードも底生のミジンコより早く、前に 飼育していた事もあり、繁殖方法も自分なりにしっかり確立しています。
しかし、多少問題もあります。
底生のミジンコを捕まえに行った時、浮遊性のミジンコも何匹か捕まえて来て、アカハライモリの幼生水槽に入れてみたのですが、浮遊性というだけあって、アカハライモリの生息域である水底まで、めったに潜って来てくれませんでした。
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ミジンコは中層で「ここまでおいで〜」と言わんばかりにピコピコ動き、アカハライモリの幼生を小ばかにしているみたい。
その挑発に乗って、必死に浮遊性のミジンコを追いかけるアカハライモリの幼生もちょっとかわいそう(^_^;)
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ブラインシュリンプよりずっと泳ぎがうまい浮遊性のミジンコですが、それでも大量に投入すれば、アホなやつがアカハライモリの口の前に泳いで来てくれるかも。大量に投入したって、ブラインシュリンプと違い、ミジンコはアカハライモリの幼生水槽で生きて行く事が出来ますしね。
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と、言う事で、久しぶりに浮遊性のミジンコの養殖がスタートしました。
浮遊性のミジンコの養殖が軌道に乗れば、いつでも生きたミジンコが大量に手に入りますので、ブラインシュリンプはもとより、イトメや赤虫なども購入せずに済むでしょう。
ミジンコの養殖水槽に、アカハライモリの幼生を入れちゃうなんて大胆な事も出来そうですしね。
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金魚のエサからブラインシュリンプ、そして底生のミジンコから浮遊性のミジンコへと、アカハライモリの幼生の飼育は試行錯誤の繰り返しで疲れます。とは言っても、その辺が一番楽しい所でもあるんですけどね(^^ゞ
さて、ミジンコ養殖の作業も終わったし、アカハライモリの幼生たちはどうしているかな・・・・
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「ん?あれは何だ。フンとはちょっと違うぞ」
尾の付け根辺り。それは良く見かけるフンとは違うみたい。あの辺に付いていて、フンではないとなると・・・・
「後足か!」 |
体の模様に似ていて、良く見ないと識別するのは難しいですが、それはどうやら後足のようです。
「へぇ〜、こんな感じに生えてくるだぁ」
前進する時は、前足と後足を交互に出して歩いているようですが、後足はまだ小さいので何の役にも立っていません。まるで水中から出てしまった手漕ぎボートの櫂(かい)のよう。空中をクルクルと空転しています(^_^;)
それにしても、前足が生えてから後足が生えるまで、ずいぶんと時間がかかりました。
ヨークサックで、エサを捕獲するのに最低限必要な前足だけを作り、そして獲物を捕食しながら栄養を蓄え後足を作って行く・・・・これが、生存競争に打ち勝ちながら進化して来た、アカハライモリの緻密な成長戦略のようです。
アカハライモリの幼生たちの成長は早いもので、小さな突起に過ぎなかった後足も、ドンドン大きくなり、少しずつ前進の役に立つようになって来ました。
画像にポインタを合わせてみよう。クリックしちゃダメだよ |
「見てくれ俺の後足」と言わんばかりに、大仰に後足を振り上げながら歩くアカハライモリの幼生。
なんか、とっても誇らしげ(#^.^#)
でも、床のガラスが滑って、ぜんぜん前に進んでない(^_^;)
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「よっこらせっ!」
水槽の隅にあるシリコンの段差もほら、ご覧の通り。上手に後足を使って登る事が出来る様になりました。
エサに一生懸命にじり寄っていたアカハライモリの幼生たちは、前足を使って這うようになり、そして、あっという間に後足を使って歩くようになりました。 |
どの世界でも、赤ちゃんの成長の早さは、目を見張るものがありますね。
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