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2008年8月24日 イモリの幼体
いつものように寝転んで、イモリの幼生たちがおいしそうにイトメを食べる姿を愛でていた時、
イモリの幼生の体に異変が起きている事に気が付いた。


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「なんだ、ありゃ」

雪の結晶のように美しく、ライオンのタテガミのように威厳に満ち溢れていた外鰓が、見る影もなく縮んでしまっています。

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水中生活に適した「幼生」から、陸上生活に適した「幼体」へ成長・・・・。

そう、アカハライモリは水中で、ある程度成長すると、陸上へと生活の場を移し、そして大人になると、また水中に戻って来ると言うなんとも変わったライフサイクルを持っています。

両生類ですので、産卵は水中でしか出来ないため、繁殖が目的の大人や産まれたばかりの幼生は水中に住み、そして成長過程にある幼体は、敵が少なく食べ物が豊富な陸上へと生活の場を移すよう、少しずつ進化したのでしょう。

やがて陸上でも産卵できる爬虫類へと進化して行く・・・・アカハライモリはその過程の生き物の末裔なのかも。

外鰓で呼吸し、水中生活に何の不便もなかった幼生たちですが、幼体へと成長すると外鰓がなくなってしまうため、水中で呼吸が出来ません。しかも大人のイモリの様に、水中でエサが食べられないどころか、泳ぎもまともに出来ないため、やがて溺れ死んでしまうとか。

「どうしよう」

あんなに外鰓が小さくなっているんです、もう、まともに呼吸するのが難しくなっている可能性もあります。一刻の猶予もありません。とりあえず陸地のある水槽を作らなくては。

水槽に半分くらい水を入れ、そして上陸しやすそうな、なだらかな斜面を持った流木を設置。

アカハライモリの幼体は、体が半渇きになるとガラス面でも平気で登って行くそうですので、陸地はガラス面から少し離しておきました。

名付けて「上陸水槽」

って、何の変哲もないネーミング(^_^;)

外鰓が小さくなっているイモリは、成長が早いほんの一部の幼生だけ。その他多くの幼生たちは、まだしばらくの間は水中での生活を続けなくてはならないので、外鰓が小さくなっている個体だけを上陸水槽に移して様子を見る事に。

こんな水量が少ない水槽に全ての幼生たちを移してエサをあげていたのでは、すぐに水質が悪化してしまいますし、陸地があったのでは掃除が大変ですもんね。掃除中にイモリの幼生が流木の下敷きにでもなったら、取り返しがつきませんから。

「こいつと、こいつと、こいつ・・・・」

外鰓が小さくなり、なんとも恥ずかしそうな姿になってしまった幼生たちを選んで、上陸水槽に移していきます。

すると、どうでしょう・・・

トコ、トコ、トコ・・・・・。

1匹のイモリが、ハイキングで丘でも登るかのように、流木の斜面を登って行きます。

「おお、上陸か!」
と、思ったら、水面の直前でぴたっと止まり、まったく動かなくなってしまいました。

警戒して水上の様子を伺っているのでしょうか、それともまだ肺で呼吸する準備が整っていないのでしょうか。

しばらくすると、ソロリソロリとまた動き出し・・・
あっ、ちょっとだけ、水面から顔が出ました!。

鼻先を出して、初めての肺呼吸。その感覚をしっかりと確かめているかのようです。
あたりを警戒しながら、ゆっくり時間をかけての上陸。

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どうです、外鰓が小さくなってしまった時は、とてもミジメな格好に見えましたが、こうして上陸すると、それなりの風格が漂って来るから不思議。

とは言っても、10円玉と比べてしまうと、まだまだお子チャマですね(^_^;)

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これから続々とイモリの幼生たちが上陸するでしょうから、こんな急拵えの小さな水槽ではなく、みんなが移住できるような、それなりの大きさを持った上陸水槽を作らないとね。

「フタがあるケースがいいな」

水槽の中央に陸地があったのでは、壁に沿って移動する事が多いイモリの幼生は、陸地を見付けにくいと思われます。ですので、陸地は壁に沿ってあったほうが良いのですが、そうすると脱走されてしまう危険がありますのでフタは必須のようです。

「陸地は、砂利かな」

砂利なら、なだらかな斜面を持った理想的な陸地が簡単に作れます。

「問題はイトメか・・・」

砂利を敷くと、イトメは砂利の中に逃げて行ってしまいます。逃げていかないように、何か工夫が必要です。


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いろいろ考えてこんな感じにしてみました。

100円ショップで買って来た、ハガキをストックするためのケースにイトメを入れて、イモリの幼生たちのエサ場としました。

水を張ってエアレーションをすれば、出来上がり。

名付けて「上陸水槽 2号」

って、これまた何の変哲もないネーミング(^_^;)
イモリの幼生たちを「上陸水槽 2号」に移すと、さっそく斜面に沿って移動する幼生たちが現れました。
「上陸!」

って、ちょっと待って。上陸水槽を作るのに夢中になっていて、肝心の上陸した後の事をすっかり忘れていました!。
上陸したこの幼体たちは一体どうすればいいんでしょう・・・何も考えていなかった(^_^;)

「まずい」

上陸してから1週間ぐらいは何も食べないと言うから、とりあえず、この狭い陸地で1週間だけ我慢してもらって、その間に幼体たちが生活するための新たな水槽を立ち上げねば!。

陸に上がってしまうのですから、またエサの事も考えなくてはならないし。
う〜ん、何かと気忙しい1週間になりそうです。

しかし、せっかくミジンコの養殖が軌道に乗って来たと言うのに・・・・。
あの膨大なミジンコ、どうしよう(^_^;)


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