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2008年6月1日 イモリのえさ
我が家にやってきたアカハライモリたち。水槽に入れると元気に泳ぎ回っていました。

「イモリって、結構活発に活動するんだなぁ〜」

なんて思っていたんですけど、実際は慣れない環境になかなか落ち着かず、せわしなく泳ぎ回っていただけのようです。1匹のイモリが泳ぎだすと、別のイモリも驚いて泳ぎだす。そんな連鎖反応がしばらく続いていましたが、やがてイモリたちは少しずつ落ち着きを取り戻しました。

すると、今度はみんな水中をゆっくりと歩き始めました。2、3歩ゆっくり歩いては5秒ほど立ち止まり、また2、3歩ゆっくり歩いては5秒ほど立ち止まる。

「何をしているんだろう?」

立ち止まっている時は、鼻を地面に埋めんばかりに付けています。

どうやら何かの臭いを嗅いでいるようです。

新しい環境様子を臭いで探っているのかな?。

それとも臭いで仲間を探しているのかな?

どうやらどちらでもなく、食べ物を探しているようです。

「何か食べ物は落ちていないかなぁ〜」

4匹のイモリが思い思いの方向に、ゆっくり歩いては立ちどまるといった行動を繰り返していますので、遠目に見ていると、まるでゾンビが徘徊しているみたいで、かなり怖い(^_^;)

そんな中、1匹のイモリがやっとおいしいご馳走の匂いを嗅ぎ付けたようです。

「こんな所においしいご馳走が!いただきまぁ〜す」

ガブッ

「おいおい、それは俺の手だよぉ〜」

いつもマイペースなイモリ君。噛付かれたからって、別段びっくりする事もなく、怒る事もなく、何事もなかったようにえさ探しを続けています。

カナヘビ同士でこんな事になったら、そりゃもうびっくりして暴れ回るか、怒って噛付き返すか、どちらにしても大騒ぎになるのに、イモリって、
すごい神経の持ち主ですなぁ〜(^_^;)

仲間同士で噛付き合っていたのではかわいそうですので、そろそろ餌の時間にしましょう。
今日はイモリ君たちが我が家にやって来たお祝いですので特別メニュー、イトメ(イトミミズ)です。ペットショップで売られていた時は、あまり良いえさを食べられなかったでしょうから、今日はイトメをお腹いっぱい食べて、体力を付けてくださいね!。

水槽の中に小鳥の水浴び用の鉢を沈め、その中に買って来たイトメを入れる。
さあ、イモリたちの反応は・・・・・相変わらずゾンビ歩きをしています(^_^;)
一生懸命臭いを嗅いでいるようだけど、あまり嗅覚は良くないみたい。

「なんか、この辺から良い匂いがするなぁ〜」

おいおい、それは水草の手入れをしてくれているミナミヌマエビだから食べちゃだめだって!。

イモリはヌ〜っとエビに近づいて臭いを嗅ごうとしますが、エビはゆっくり後ずさり。またイモリがヌ〜っと前進するとエビは後ずさり。イモリの動きがあまりにも緩慢すぎて、とても捕まえられそうにありません。

野生ではオタマジャクシなどをエサにしているって聞いた事あるけど、こんな動きで本当にオタマジャクシを捕まえられるのか、かなり疑問。まあ、オタマジャクシもオタマジャクシで、結構間抜けなとこありますから、イモリがヌ〜っと近付いても、逃げないのかもしれませんね。

「なんか、この辺が怪しい」

餌はもうすぐそこだというのに、まったく気が付きません。

2、3歩あるいては立ち止まる、また歩いては立ち止まる。いったい、いつになったらエサにたどり着くことやら(^_^;)

えさの所に誘導してあげても良いのですが、それではイモリのためになりませんもんね。
ここは心を鬼にして、イモリたちの親代わり。

しばらくして、というより、かなりなが〜い、なが〜い退屈な時間を経て、1匹のイモリが偶然と奇跡をてんこ盛りにして、やっとの事でエサ入れにたどり着きました。

「おおお〜、絶景かな、絶景かな」

ここまで来てもマイペース。
イモリはゆっくりと餌入れの中に身を沈めると、イトメの塊に鼻先を埋めます。

「おお、これは紛れもなくエサの匂い」

そんな分かりきった事を、5秒近くもかけて確認すると、おもむろにバクッ!。別に逃げ出す相手じゃないのに、噛付く時だけはなぜか電光石火。電光石火の噛付きじゃないと逃げてしまうような相手なら、鼻を近付けて確認している時点で逃げているはずでしょ(^_^;)

「久しぶりの生餌だぁ〜、うめぇ〜」

目を細めてイトメを頬張る姿は、とっても幸せそう。

しかしアカハライモリには、えさを心行くまで食べ続けている訳にはいかない事情があります。
そう、呼吸をしに水面に上がっていかなくちゃならないんです。普通なら10cmちょっとの水面まで泳いで上がって呼吸をしたとしても、すぐに食事に戻れそうなもんですが、そこはイモリ君、自分が食べていた場所を見失ってしまいます(笑)。

「あれぇ〜、エサはどこだったっけぇ〜」

こんなんで、良く絶滅せずに生きて来れたもんだ(^_^;)

「う〜ん、まんぞく、まんぞく」

口からイトメをはみ出させ、ご満悦の表情。

最初に餌を見付けたこのオスは、満腹になったようで、餌場から去って行きました。

次に餌場を見つけたのは別のオス。オス2匹、メス2匹を飼育しているのですが、メスはまだイトメに気が付いていません。オスの方が嗅覚が鋭いのかな?。

アカハライモリには歯がないようで、イトメを噛み千切る事が出来ません。なので、頭を激しく左右に振って、噛付いたイトメをイトメ団子から引き離そうとするのですが、イトメ団子が大きいため、イトメが振られず自分が振られてしまいます。

そうなると、まるで体をくねらせて泳いでいるような状態になってしまうため、どうしてもイトメをくわえたまま、逆立ちになってしまいます。

名付けて 「秘技 逆立ち喰い」 うりゃ〜!

オスがバクバクえさを食べていましたので、その音が聞こえたのでしょうか、やっと1匹目のメスが餌場に近付いて来ました。

「あら、こんな所においしそうなイトメが沢山いるわぁ〜」

動作がゆっくりでおしとやかな感じのメスですが、イトメ団子を目の前にすると、やっぱり「秘技 逆立ち喰い」を御披露です。

「うりゃ〜!」

そして、あっという間にメタボです(笑)。

「う〜ん、ちょっと食べ過ぎたわぁ〜」

いつも新鮮なイトメを食べさせてあげたいけど、イトメは保存がきかないし、小分けにしてあげる事もできないので、少しずつ固形のえさに慣れてもらわないとね。「イモリのえさ」なんてものは売っていないから、イモリの味覚にあった代替飼料を見付けなきゃ。


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