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カナヘビの孵化


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順調に成育すると、産卵から40日程度で孵化が始まります。

もうすぐ孵化を迎える卵。

卵の上部に右を向いた赤ちゃんカナヘビのシルエットが見えます。

最初に長手方向の突端に亀裂が入り、卵の中にあった水が一気に流れ出します。

水が流れ出した卵は元の大きさの半分くらいまで縮まります。

そして、成育が終わった赤ちゃんカナヘビが、卵の中で動きはじめると卵にデコボコが現れ、やがて孵化が始まります。


卵の先端の切れ目から、赤ちゃんかなへびの口先がのぞいています。

カナヘビの赤ちゃんは、この状態でしばらくの間じっとしています。肺で呼吸することに体を慣らしているためと思われます。
しばらくすると、赤ちゃんカナヘビは、卵の内側から口を使って切れ目を少しずつ広げていきます。
横一文字に広がる切れ目と垂直に交わるように、縦の切れ目が見えます。

カナヘビの卵の先端は、もともと十時に切込みが入っていて、赤ちゃんカナヘビはそれを広げるようにして孵化します。

画像にポインタを合わせてみよう。クリックしちゃダメだよ
縦と横の切込みが繋がり、孵化するのに十分な広さになりました。
孵化の瞬間です。
この個体は卵から完全に抜け出すのに非常に苦労していましたが、すぐに抜け出てしまうものいますので、孵化にかかる時間はまちまちです。
卵と比べると、孵化したカナヘビの長さが際立ちます。卵の中ではかなり窮屈な姿勢でいたようです。
同じ日に産み落とされたカナヘビの卵は、ほぼ同じ時期に孵化します。

1匹生まれているのを確認できたら、他の卵も1日以内には孵化するはずですので、観察のチャンスを逃さないようにしましょう。
カナヘビは孵化直後から、親とまったく同じようにエサを求めて走り回ります。

噛む力が弱いので、エサは一口で食べられるサイズのものを与えます。

また、この時期は非常に大食漢ですのでエサを切らさないようにしましょう。

産まれたばかりの赤ちゃんカナヘビのエサは、米粒の半分くらいの大きさの虫がメインになります。アリや固い殻の虫は食べませんので、カマキリやバッタ、コオロギ、クモなどの赤ちゃんを与えます。

こういった小さな虫が入手できない場所にお住まいの方は、エサ用に売られているコオロギを与える事になりますが、成虫のコオロギは売っていても、赤ちゃんカナヘビが食べられる大きさのコオロギは、ネットショップで取り寄せる以外、なかなか手に入らないのが現状です。

赤ちゃんカナヘビが食べる分だけネットショップで購入すると、送料だけでも大変ですので、成虫のコオロギを買って来て、卵を産ませると良いでしょう。

赤ちゃんカナヘビを飼育する予定のケースに、黒土などを3cm程度敷いておき、そこでエサ用に売っているヨーロッパイエコオロギの成虫を飼育すれば、コオロギは勝手に卵を産みます。

ヨーロッパイエコオロギの卵は2、3週間ほどで孵化しますので、カナヘビが卵を産んでから、2週間後あたりに、コオロギの飼育を始めると、カナヘビとコオロギの孵化のタイミングが同じになります。

成虫のコオロギは、赤ちゃんカナヘビをかじる事がありますので、孵化した赤ちゃんカナヘビを入れる前に、別のケースに移して、さらに産卵させます。

親コオロギは、1週間ほど産卵させたら新しいケースに移し、親コオロギが産卵し孵化が始まったケースに子カナヘビを移すと言った移住を繰り返すと良いと思います。また、大きくなりすぎたコオロギは次の親コオロギ候補として育てると、エサ代をかなり抑える事が出来ます。

ヨーロッパイエコオロギは成長が早く、すぐに赤ちゃんカナヘビが食べられない大きさになってしまいますので、一度に大量の卵を産ませても意味がありません。
赤ちゃんカナヘビ1匹に対して親コオロギ(オスメス合わせて)10匹ぐらいが目安です。

栄養状態が良ければ、カナヘビはけして共食いをすることはありません。

しかし、エサをもらえず空腹の状態であれば、生き残るために赤ちゃんカナヘビを襲う可能性は無いとはいえません。

飼育ケージ内に常にエサがいる状態ではなく、時間によってエサを与えているような環境では、赤ちゃんカナヘビがある程度大きくなるまで、1ヶ月ほど親カナヘビと隔離して飼育する事をお勧めします。


カナヘビの成長は非常に早く、エサが豊富であれば日に日に大きくなります。
孵化後1年ほどたつと立派な大人に成長し、子孫を残せるようになります。

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