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オオクワガタの越冬は、温度管理と湿度管理さえ出来ればそれほど難しいものではないようです。
実際、冬眠中に死んでしまうクワガタより、夏、活動中に寿命や事故で死んでしまうクワガタの方が多いくらいです。
私の場合、通常飼育しているフロッピーケースをそのまま使用し、十分湿度を持ったマットを多少厚め(2〜3cm)に敷いてるだけで、特別な準備はしていません。ケースは0℃以下にならないような場所(屋外の日の当たらない物置)に置き、マットが乾燥していないかたまにチェックし、乾燥しているようでしたら霧吹きしてあげるだけです。
裏技として、乾燥を防ぐのにエサの昆虫ゼリーを使用しています。ゼリーはほとんどが水分で出来ているため、空気が乾燥するとゼリーに含まれる水分が徐々に蒸発し、ケース内の湿度を適度に保ってくれます。ゼリーですので一気に乾燥してしまう事が無く、かなり長い間効果が持続します。
ケースの置き場所にもよりますが、100円ショップで売られているフロッピーディスクケースのように、ある程度密閉されていて水分が蒸発しにくいケースなら月に一度、フタが網目状になっている飼育ケースを使用している場合は半月に一度程度マットの乾燥具合を確認し、乾燥しているようでしたら霧吹きをします。その時にゼリーも乾燥してしまっているようでしたら新しいものと交換します。
ゼリーはそのままエサとなりますので、春先にエサを与えるタイミングに悩む必要がなくなります。
また、ゼリーは糖度が高く腐りにくい上、冬の間は気温が低い事もあって、夏のように時間とともに発酵したり腐ったりして異臭を放つ心配はありません。
冬眠の間に一番注意しなくてはならないのが冬眠を邪魔してしまう事です。オオクワガタの成虫は冬眠明けの活動用に体内に栄養を蓄えておりますが、冬眠を邪魔されて目覚めるたびに、この栄養を消費してしまいます。頻繁に冬眠の邪魔をされると最悪栄養が尽きて死んでしまう事にもなりかねません。
冬眠中のオオクワガタは、騒音や振動などでは決して目覚めませんし、多少いじったくらいでも目覚める事はありませんが、気温が上昇すると簡単に目覚めてしまいます。ですので、冬眠中のケースを日の当たる部屋に置いたり、暖房の効いた部屋などに置かないようにしてください。
日の当たらない屋外や物置、そういった場所が無い場合は、室内でも比較的気温が低い玄関や床下収納など、気温が上がってオオクワガタが目覚めないような場所を探してみてください。
ただ、冬の室内は思った以上にマットの乾燥が進みますので、ケースを室内に置く時は湿度管理をこまめに行う事を忘れないでください。 |