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オオクワガタ飼い方

ペアリング編


オオクワガタの飼い方・ペアリング編です。
ブリードはまさにここから始まります。
オオクワガタの飼い方はまだ確立されておりませんが、
ペアリングなど一部のステップでは確立されつつあります。
とりあえず基本的なオオクワガタの飼育をご紹介いたします。


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ブリードするとき、まず最初に行うのがペアリング。
普段はけんかしないように、1頭ずつ飼っているオオクワガタをオスメスのペアにして同じ容器に入れます。

確認したわけではありませんが、メスは羽化後六ヶ月、オスは羽化後三ヶ月で生殖能力を持つそうです。自然のサイクルを考えて、羽化後一冬越した春にペアリングするのが一番の理想のようです。

ペアリングに使用する容器ですが、私の場合、ペットショップで売られている「プラスチックケース(小) 」を使用してます。コバエが気になる方は「コバエシャッター(小) 」がお勧めです。

ペアリングが目的ですからあまり大きくても意味がないですし、小さすぎるとストレスを感じてしまうかも知れませんからね。
その中に湿らせたマット を敷きます。

マットとはオガクズのこと、ペットショップに行くと、5リットル400円程度で売られてます。湿らせ方はマットの袋に書いてあると思いますので、それを参考にしてみてください。
マットが深いと、メスが潜ったまま出てこなくなってしまう事があります。そうなると交尾が成立しなくなってしまいます。

マットが浅いと、マットに隠れているメスをオスが探し出し、交尾する事が可能ですが、あまり浅すぎるとオオクワガタの落ち着ける場所がなくなってしまいますので、だいたい2センチくらいの深さが良いようです。
中央にエサ皿 を入れて回りに木片や樹皮を敷きます。
木片などは転倒したときにツメを引っ掛けて起き上がれるようにするためのものです。

産卵木のカスなどを使用するのですが、初めての方は産卵木なんてありませんよね。でも産卵木は後々必要となりますので、先に買っておいて樹皮だけむいて利用しましょう。
エサ皿は交尾の舞台にもなります。
あまり高いとエサ皿を踏み台にしてケースのふたに取り付き、降りられなくなってしまうので注意しましょう。

私の場合はケースのふたにクリアシールドと言う市販品を取り付け、オオクワガタがフタに取り付いたり、コバエが侵入しないようにしています。

ペアリングは短期間ですので乾燥の心配はありませんが、産卵の準備に入ったメスはたくさんエサを必要としますので、エサ切れには注意しましょう。

オスは普段のんびりと過ごしておりますが、別のオスやメスが近づくと非常に俊敏に行動します。他のオスや、産卵の準備ができていない新成虫のメスに対しては、驚くほどの速さで攻撃し、あごではさんで追い返してしまいます。




しかし、産卵の準備ができたメスに対しては非常に紳士的で、左の写真のような「Tポジション」をとり、左右に伸びた触角でメスの全身を調べるようにやさしく刺激します。

メスの位置を触覚で確認するとオスはすばやく回転し、メスとV字形の体制になり、メスの背中を内側の後ろ足で軽くさすります。

背中をさすられたメスはお尻の生殖器を突き出し交尾が始まりますが、メスが無視するといらだったオスが「Tポジション」に戻ってメスを軽くこずいたりします。メスが無視し続けるようですと、オスの催促はエスカレートして、メスをエサ台から追い落としてしまうことも。

交尾が確認できたら一日でペアリングを終了してしまう人もおりますが、私の場合、だいたい一週間同居させています。

メスがオスを食べてしまうとか、オスがメスを攻撃するというのが、一日でペアリングを終える理由のようですが、私はまだ一度もそのような事故に会っていません。

逆に、エサ皿の下で仲睦ましく2頭並んで新婚生活を楽しんでいる姿や、メスが安全にエサを食べられるように周りを警戒するオスの姿をよく見かけます。

メスは精子を体内に蓄えておけるのか、それとも卵子を成熟させながらそのつど受精させていくのか、その辺のメカニズムは分かりません。でも、何日間も寄り添って生活し、その間ずっと交尾を嫌がるところを見せないとなると、やはり、全ての卵子を受精させるにはある程度の期間が必要なのかもしれません。

ペアリング期間と無性卵の関係は調べておりませんが、メスがオスを嫌がらなければそのままにしておいたほうがいいと思っております。

交尾が終わるとほとんどのメスがエサに釘付け。オスに寄り添われて一心不乱に栄養を蓄えます。

一晩で16グラムのゼリーをたいらげてしまう事もありますので、予備のゼリーを入れるなどしてエサ切れに気をつけましょう。

オスは何度でも交尾をしようとしますが、メスはある程度交尾をするとオスの交尾を受け入れなくなります。

最初はV時になり後ろ足でやさしくメスのお尻を撫でて交尾を即していたオスの求愛は、メスに拒否されるごとにエスカレートし、最後にはアゴで攻撃するまでになります。

アゴではさむことはめったにありませんが、メスの背中を両アゴで削るような行動を取ります。
メスにしてみればゆっくりエサも取れませんので、こんな光景が見られましたらオスは別のケースに移動させましょう。

そのような行為が見られない場合は一週間を目安にペアリングを終了させています。 
オオクワガタのカップルにはかわいそうですが、お別れの時期です。

メスがまだエサを食べ続けているようでしたらオスを別のケースに移し、メスはそのまま十分エサを食べさせてあげましょう。
産卵ケースに入れるとエサを食べずに産卵木を削りだしてしまいます。
もし、必要な栄養が取れていなかったら産卵数が少なかったり、うまく孵化できなかったりするかもしれません。

その後、エサを食べずにゴソゴソ歩き回り始めたら産卵ケースに移動です。

ちなみに、産卵前のメスにカブトムシの蛹を与えると産卵数がアップすると言う記事を良く目にしますが、書いてあるほどの効果は無いようです。

カブトムシの蛹ではなく、肥育したミルワームの蛹にて実験をしてみたところ、多少なりとも効果がありましたが、際立った効果は得られませんでした。

強烈な腐敗臭を放つ死体の処理を考えると、とてもお勧めできるものではありません。

次は産卵セット編

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