クワガタ用の管理ソフトは有料無料あわせていろいろありましたが、インターネットで仕様を確認してみると、どうしても自分の仕様にあっていない。 
                 
                不特定多数の人に使ってもらうものだから、すべての要素を盛りもんでしまって記入欄が多く複雑になっている反面、データとして最も重要な検索やソートと言った機能が貧弱なのが目立つ。 
                 
                かといって、飼育個体数がどんどん増えている現状を考えると、手書きの管理ではとてもじゃないけど追いつかない。 
                 
                「自分にあった管理ソフトがない以上、自分で作ってしまいましょう。」 
                 
                そう思い立ち、ソフトの製作に着手しました。 
                 
                
                  
                    
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                      とはいっても、一から作るのはとても無理ですので、市販されている汎用のカード型データーベースソフトを使用しました。 
                       
                      アスキー the CARD Var8 定価24,000円 
                       
                      このソフトはとても有能なソフトで、まだMS−DOSだったころのVar5からのお付き合いです。 
                       
                      汎用型ですから何でも出来ます。昔はビジネスソフトが今のように安くなかったので、このソフトを使って在庫管理、販売管理、得意先台帳、納品業務から出荷伝票までありとあらゆる業務をやらせていました。 | 
                     
                  
                 
                 
                汎用型のカード型データーベースソフトと言ってもピンとこないかもしれません。 
                 
                強いて言えば、ロールプレイングゲームを作るゲームがあったでしょ、あんな感じ。 
                山や平野、町などを配置して基本的な設定をしてあげれば、ソフト自体が戦闘の処理や買い物の処理をやってくれて、誰でも簡単にロールプレイングゲームが作れたやつ。 
                 
                このソフトも「項目欄」とか「記入欄」をドラッグ&ドロップで配置してあげて、「数値項目」とか「表組み」なんて設定してあげるだけ。まるでホームページを作るような感覚で出来てしまった画面がそのままデータベースになっちゃう。 
                 
                私が作った画面はこんな感じ。 
                 
                ホームページの画面となんら変わりないけど、ここからがこのソフトのすごいところ。 
                どの項目のどの組み合わせでも検索やソートが出来ちゃう。 
                 
                
                  
                
                
                 
                
                上の画像のようなツールバーが付いていているんだけど、これを利用してたとえば 
                「去年羽化して、まだ交尾をしたことがないオスの個体を全長が大きい順にリストアップ」 
                なんてことや 
                「菌床産卵の経験があって1年以上産卵していないB血統以外の♀を全長順にリストアップ」 
                とか 
                「今年羽化した新成虫の全長の最大最小、平均、標準偏差を計算」 
                なんてのが平気で出来ちゃう。 
                 
                「前回交換してから3ヶ月以上経っている菌糸ビン」 
                なんて良く使用する検索は、メニューにボタンを追加して、ボタンのプロパティに情報を設定してあげれば、次回からはそのボタンを押すだけで検索が出来ちゃう。 
                 
                自由に項目を増やせるから、もっともっと記入項目を細分化すれば、もっともっと複雑な検索やソートが出来る。 
                将来的には「自己採取」や「インブリード、アウトブリード」なんかの項目を追加するつもりです。もちろん画像の貼り付けも可能ですので、お気に入りの個体が出たら即写真を貼り付けたいと思います。 
                 
                さらに、このソフトは好きなデータを抽出して加工が出来る。 
                顧客管理台帳から住所を抽出して年賀状の宛名を印刷する感じ。 
                 
                
                  
                    
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                      たくさんのデータの中から必要なデータだけ抽出し、伝票印刷用のデータベースに転記して印刷すれば、オリジナルのシリアルカードも作れます。 
                       
                      縦横はミリ単位で設定できますし「A4の用紙に5行2列で10枚印刷」なんて設定も出来ます。 | 
                     
                  
                 
                 
                このソフトは何でも出来る汎用型であるため、逆に何をするにでも自分で設定しなくてはならないので、買ってすぐ使えると言うものではありません。 
                一度使いこなすと、とても便利なソフトですが、今は専用ソフトが安くなってきていますので使う機会がないのも事実です。 
                顧客管理 : 2000円の年賀状印刷ソフトで十分。 
                伝票印刷 : 2000円のラベル印刷ソフトで十分。 
                ただ、今回のように自分の仕様にあったデータ管理ソフトがなかったときはその威力を遺憾なくなく発揮してくれます。 
                 
                エクセルとデータのやり取りも出来るから、割り出したときの体重と羽化したときの全長を抽出しエクセルで分布図を作れば、割り出しの速さと羽化後の大きさの相関関係が見えてくるはず。ほかにも血統と大きさの分布図なんかも面白そう。 
                 
                自分でやるからなんでも出来る・・・・とっても頼りになるソフトです。 
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