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2007年6月30日 めだかの飼育
私の父が孫のためにと、庭に田んぼを作って稲を育てています。
田んぼといっても、プラスチックで出来た少し大きめのコンテナボックスに、土を入れて水を張
ったもの。20株ほどの稲を植えた小さな小さな田んぼです。

真夏を思わせるような強い日差しを浴びて、稲はグングン成長しているのですが、1つだけ気
になる事が・・・それは「蚊」。決して干上がる事のない、栄養豊富で天敵がいない水溜りが、
これ見よがしに庭の真ん中にあるんです、どう考えたって蚊が放っておくわけありません。

今はまだ大丈夫なようですが、もう少したてば、水の中はボウフラだらけ。
ウチだけじゃなく、近所中の迷惑になりかねません。

「何とかせねば」

一番簡単な方法は金魚。田んぼに金魚を放してあげれば、蚊がいくら産卵しても、ボウフラに
なったとたん金魚に食べられてしまうでしょう。でも、田んぼは小さいので金魚だと酸欠になり
そう。仮に酸欠にならないとしても、金魚だと米の収穫が終わったあとの飼育に困ってしまう。

「となると・・・・」

やっぱめだかですよね。めだかなら酸欠に強いですし、寿命も短い。
金魚のように大きくなって田んぼの中で飼いきれなくなってしまう事もない。

と、言う事でさっそく商店街のペットショップにめだかを買いに行ってきました。

「すみません、めだかを10匹ください」
めだかがたくさん入った水槽の前で、通り掛かった店員さんにお願いする。
「10匹ですね」
水槽の中からめだかを10匹取り出してくれるものと思っていたのですが、店員さんはめだか
の水槽からちょっと離れた場所に行き、そこにあった小さなビニール袋をつまみあげた。
そのビニール袋の中には、なんと、すでにめだかが10匹。

どうやら暇な時に10匹ずつ袋詰めにしているみたい。確かに、忙しい時に単価の安いめだか
を数え売りするのは大変だけど、相手は生き物なんだし(^_^;)

買って来ためだかを見ると、どいつもこいつも痩せこけちゃって、いきなり田んぼの汚い水に
入れたら病気になって死んでしまいそう。

「どうしよう」

どう考えたって、体力が回復するまできちんと管理できる環境で面倒を見るしかなさそうです。
幸いミナミヌマエビを飼育している水槽があります。ミナミヌマエビの稚エビにとって、めだか
は脅威になりそうですが、まだ孵化するには時間がかかりそうですので問題ないでしょう。
孵化しても、水草のジャングルや、流木の迷宮など、身を隠せる場所はいくらでもありますか
らね。

めだかはかなり体力を消耗しているようなので、じっくり時間をかけて水合わせ。
そして水槽へと放ちました。

というわけで、ひょんな事からミナミヌマエビとめだかの共同生活が始まりました。

袋詰めにされて店頭に展示され、水合わせに3時間もかけられたのですから、めだかたちは
もう腹ペコでしょう。まだ環境に慣れていないため、エサを食べてくれる可能性は低いですが、
とりあえずミナミヌマエビにエサを与えてめだかの反応を見る事に。

ミナミヌマエビのエサは「コリドラスのエサ」として市販されているもの。直径1cm程度の円盤
状の水に沈むエサです。水槽の中にエサを一枚落としてあげると、さっそく臭いをかぎつけた
ミナミヌマエビたちが集まってきました。

しかし、集まって来たのはミナミヌマエビだけではありませんでした。

なんと、水槽の環境に慣れず、あちこち落ち着き無く泳ぎ回っていためだかたちも、エサの臭いを嗅ぎ付けて集まって来ました。

「よっぽどお腹がすいていたんだなぁ」

めだかたちは1匹残らずエサの近くに集まって来ましたが、肝心のエサはミナミヌマエビにしっ
かりガードされて、たどり着く事が出来ないようです。

まだ環境に慣れていないせいか、めだかたちはとっても臆病。エサに向かって進もうとはするものの、ミナミヌマエビがいるとびびってしまって、それ以上進む事が出来ません。

実はミナミヌマエビたちは今日、すでに食事を済ませておりますので、みんなほぼ満腹状態。集まって来たミナミヌマエビもたったの4匹だけ。しかも空腹じゃないのでそれほどエサに執着していない様子。

なのに、エサにありつけないなんて・・・・。ミナミヌマエビたちが空腹状態で、エサに群がり取っ
組み合いのケンカをしているようないつもの状態では、とてもめだかたちにエサは回って来な
いでしょう。めだかの飼育って、思ったより大変かも(^_^;)

そうこうしている内に、もともとそれ程お腹のすいていないミナミヌマエビたちは、1匹去り2匹
去りと、だんだん数が少なくなってきました。

めだかたちはここぞとばかり、数を頼みにミナミヌマエビを威嚇しはじめます。

「うりゃ〜、どけどけ、どかないと噛み付くぞ」

しかし、仲間と肩を寄せ合って、完全に腰の引けた威嚇など、日頃、取っ組み合いのケンカでエサを奪い合っているミナミヌマエビにはまったく通用しません。

ミナミヌマエビは何事も無かったかのように、すまし顔でお食事続行。

ミナミヌマエビが立ち去るまで、めだかたちの食事はお預けと思われましたが、しばらくして空
腹に耐えかねた1匹のめだかが、ミナミヌマエビの隙を見てついにエサを突っつきました。

ちょっと突っついては素早く後退してミナミヌマエビの反応をうかがい、また前進してエサを突
っついては後退してミナミヌマエビの反応をうかがう。そんな事を繰り返すうちに、ミナミヌマエ
ビは怖いものではない事がだんだん分かって来たようです。

「こいつ、全然怖くないぞ」

そう分かると、他のめだかたちも堰を切ったようにエサを食べ始めました。

水槽に移してすぐにこれだけエサに執着してくれれば、程なく体力を回復してくれるでしょう。

思いのほか臆病なめだかたちのには、ミナミヌマエビとエサの取り合いにならないようにイトメ(イトミミズ)を与える事に致しました。

めだかたちはイトメを食べてどんどん体力を回復させていきました。

最近ではすっかり体力が回復し、産卵するめだかも現れるほど。そろそろ田んぼに放してあげても大丈夫そうです。

田んぼの中なら稚魚のエサになりそうなプランクトンも豊富でしょうからね。

水槽の中じゃ、水流は激しいし、プランクトンはいないしで、稚魚にとって、とても住みやすい環境とは言えませんもんね。

と、言うことで、ちょっと寄り道してしまいましたが、今回はめだかのお話でした。

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