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水草へのCO2添加


水草水槽をやっていると、どうしてもやってみたくなるのがCO2の添加。

光と肥料とCO2を十分与えれば水草はすくすく育ち
常に新陳代謝を繰り返していつまでもみずみずしい緑を楽しめます。

逆にいうと、富栄養になりがちな水槽に、強力な光とそれに見合う二酸化炭素を加えることで
水草に水中の栄養を吸収させ水質を悪化させないという効果もあります。

近年、一般的に行われるようになった二酸化炭素の強制添加について考えてみました。
まずは、代表的な強制添加方法から。

醗酵式 糖類にイースト菌を加えると、醗酵し二酸化炭素が発生します。この醗酵をペットボトルなどの中で行い、出てきたCO2を水槽に添加する方法。
添加量の制御が効かないのが難点、冬場などは暖房が効いていないと醗酵しないし、暖房をつけると急激に醗酵が始まってしまう。また、長期間続けていると部屋にお酒の匂いが漂ってくる。下記の方法が確立されてからは、余り使われていない。
スプレー式 へアースプレーのような缶に詰まったCO2を水槽に添加する方法。
水槽内に沈めた専用の容器に二酸化炭素を充填すると、そこから二酸化炭素が少しずつ溶け出す仕組み。溶け出す量は一定に近いが、微調整はできない。初期投資が安いのが非常に魅力。毎日の充填するのが大変なのとランニングコストが高いのが欠点。
小型ボンベ式 牛乳ビンほどの小型ボンベに詰まった二酸化炭素を水槽に添加する方法。高圧なため専用の減圧機(レギュレータ)や添加スピードをコントロールするスピードコントローラー(スピコン)などが必要となり、初期投資はかなり高いが、ランニングコストは安め。タイマーや電磁弁を購入すれば、時間による自動添加も可能。
大型ボンベ式 小型ボンベを大型の業務用のボンベ(緑色をしているので通称「みどボン」)に変えたもの。ボンベが高価なことや、調達が難しいことであまり普及しなかったが、酒屋さんで調達する方法が広まってから一般的に使用されるようになってきた。
レギュレーターやスピコンなど必要なものは小型ボンベと同じだが、ボンベの容量が大きいため、ほとんど無視できるランニングコストが魅力。
ほかにもリキッドタイプのものや、電気分解を応用したのもがありますが
割愛させていただきました。理由は・・・・・・?。


初期投資の安さで言えば「スプレー式」
ランニングコストで言えば「ボンベ式」
もちろん、タイマー管理できて、日々の管理が楽なことを考えれば「ボンベ式」

初期投資額とランニングコストについてまとめてみました。

初期投資額
ランニングコスト(年)
初年度経費
スプレー式 拡散器、チューブ
500円
20,000円 20,500円
小型ボンベ レギュレータ、ボールバルブ、スピ
コン、耐圧チューブ、逆止弁、バブ
ルカウンタ、拡散器
16,500円
8,000円 24,500円
大型ボンベ
(5kg)
レギュレータ、ボールバルブ、スピ
コン、耐圧チューブ、逆止弁、バブ
ルカウンタ、拡散器、ボンベ保証
金、初回充填費
24,500円
350円
初回充填費に含まれる
(5kg/2000円)
24,500円
消費量は毎月小型ボンベ一本分(74g/月)としました。(平均的な60cm水槽相当)。
ボンベの初期投資はジャレコのMセットを基準に設定しました。
スプレー式は自動添加できないためボンベ式もタイマーや電磁弁の費用は含まれていません。
ボンベ式は初期投資にかなりの金額がかかってしまい、高いようですが
一年ちょっとで元が取れてしまいます。
長く続けるようなら、大型ボンベの使用をお勧めします。

大型ボンベ周辺機器で、手に入りやすいものはジャレコとADAの製品でしょうか。
私が実際に購入したものを中心に必要なものをあげてみます。


大型ボンベ
7000円
5kgの大型ボンベです。直径が20cmくらい、高さが50cmくらいあります。
酒屋さんで業務用のビールサーバー用にレンタルしています。費用はボンベの保証料として5000円、これはボンベを返却するときに返ってきます。一回の充填料が2000円となっていました。中が空になったらボンベをお店に持ち込み、2000円払うと充填されているボンベと交換してくれます。
初めて借りに行った時は「一般の客にはレンタルしてくれないかも」と、不安でしたが「7000円しますけどいいですか?。」とお店の人ほうが不安そうでした。ちなみに借りるときは「炭酸ボンベのレンタルしてますか?」と聞いただけです。「みどボン」はアクアリウム用語ですのでご注意を。
酸素屋さんで一万円くらいで購入することもできますが、定期点検や不要となったときの処理を考えると酒屋さんでレンタルすることをお勧めします。

レギュレータ
10,000円
ジャレコのレギュレータ「ダイナモスタンダード」です。このレギュレータには二酸化炭素の流出を止めるレバー(ボールバルブ)と流出量を微調整できるつまみ(スピードコントローラー)がついています。ADAも同じような価格で「アタッシュレギュレータ」という製品を出していますが、こちらのほうはボールバルブが別売です(1500円)。
電磁弁につなげて使用するときはボールバルブは必要ありませんが、毎日手動で添加する場合はボールバルブがあったほうが楽です。無いとボンベのハンドルを何回転もまわす羽目になります。また、ADAはボンベに装着するとき大型のスパナが別途必要となりますが、ジャレコは工具なしで取り付けられます。

二つ以上の水槽に分配するときは、それぞれの水槽にスピードコントローラーが必要になりますが、ひとつの水槽であれば、本体付属の微調整つまみのみで大丈夫です。

この他にもメータのついたタイプがあります。ジャレコの場合は内部圧力を示していますが、内容物が気体ではなく液体のため、メーターが満タンから動き始めるとすぐに空になってしまい、あまり意味がありません。写真のタイプの「みどボン」にはボンベ自体に残量計がついて、そちらのほうが正確です。ADAのほうは出てくるCO2の圧力を示しているようですが、それが2kgを指していても・・・・?。

酸素屋さんで4000円くらいの業務用のレギュレーターが売っていますが、ボールバルブやスピコンなどを購入て、耐圧チューブでつなげる必要がありますし、メーカーによってはチューブの外径が最低でも8mmのものまでしかつけられないものもあり、そういったものはアクアリウム用のチューブに接続するために異径ジョイントを購入しなければならず、価格的にはあまり変わらなくなってしまいます。

上記で紹介した製品は大型ボンベ用のレギュレータで、小型ボンベにはつきません。また、小型ボンベ用のレギュレータを大型ボンベにつけるには専用のアダプタ が必要です。小型ボンベ用でもADAのレギュレータ と他のメーカーのレギュレータでは規格が違いますのでご注意を。

電磁弁
8000円
ADA製の電磁弁 です。電源が入ると弁が開きCO2が流れ、電源が切れると弁が閉じて二酸化炭素は流れません。別売のタイマーとセットで使用します。ジャレコにも電磁弁がありますが、ADAの方が価格が安く、コンパクトにまとまっている上、コードにカールがかかっているという念の入り方でADAにしました。タイマーと一体化したものもありますが、安いタイマーがある分、価格的には割高です。

タイマー
5000円

タイマー(参考)
(3000円)
上はニッソーのプログラムタイマー です。タイマー制御できる電源は2系統、常時通電が1系統となっています。
たとえば、ライトに12:00〜22:00まで通電し、エアレーションに22:00〜12:00まで通電、フィルタは常時通電といったことができます。台所用品として安いタイマーが売っていますが、タイマー制御できるのがたいてい1系統のため、ライトとエアレーションを制御するには2台必要になります。

下はジェックスのプログラムタイマーです。制御できる電源は1系統ですが、時間と時刻の両方で制御できます。
たとえば、12:00〜22:00までの間、90分おきに2分間シャワーを降らすといった事が可能です。
耐圧チューブ
500円
電磁弁を閉じるとレギュレータから電磁弁までの間には、ある程度の圧力がかかります。通常のエアーチューブですと圧力がかかると二酸化炭素が逃げてしまうので、この間は耐圧チューブという特殊な硬いチューブにする必要があります。大抵、アクアリウムショップで売っています。

バブルカウンタ
3000円
二酸化炭素の供給量を測定する器具です。構造は簡単で写真では見づらいですが、プラスチックの容器の半分まで水が入っています。ボンベからのチューブを下、水槽へ続くチューブを上につなぐと、ボンベから供給された二酸化炭素が下から泡になってプクプク浮いてくるので、目で確認することができます。通常「一秒間に一滴」といっているのはこの泡のことです。ADAのものはガラス製でとてもスタイリッシュですが、多少値段が高くなっています。
どちらとも水の逆流を防ぐための逆止弁がセットになっていますが、もし逆止弁がついていないものを買った場合は、必ず逆止弁を別途購入して取り付けてください。
拡散器
(写真無し)
4000円
ジャレコでは「CO2ミスティーU20 」、ADAでは「パレングラス 」という商品名で販売しています。値段的にはジャレコのほうが安いようですが、ADAのほうはガラス製で「大人の趣味」といった高級感があります。水槽内に入れるものですから値段が多少張っても見栄えのいいADA?。(値段は60cm規格水槽用のものです)。

写真は私が実践しているCO2の添加方法です。れすとさんの「Aquariumu」(リンクあり)で紹介されているもので、逆止弁の外径とエーハイム2213NEWのホースの内径が同じ(12mm)であることを利用しています。

写真で右が外部フィルタの排出口、そこからすぐのところにTジョイントをつけます。写真の下から二酸化炭素のエアーチューブ、外径が12mmの逆止弁、内径が12mmのホースとつないで、Tジョイントに結合させています。

我が家の場合、Tジョイントから水槽までは1m足らずですので、多少泡となって出てきますが8割方は解けています。また、逆止弁からTジョイントまでのホースが半透明なため、バブルカウンタにもなります。
合計金額
37500円
価格は「激安店より少し高め」という設定にしてみました。



接続の流れは下記のようになっています。

みどボン レギュレータ 耐圧チューブ 電磁弁 耐圧チューブ バブルカウンタ 耐圧チューブ 拡散器
微調整
つまみ付
タイマー
コントロール
エアチューブ
でも可
逆止弁付 エアチューブ
でも可


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