昨日電話した生命保険のおばちゃんがやってきました。
挨拶もそこそこに、彼女が今回作成してきたプランの説明を始めようとします。
「ちょっと待ってもらえます?」
そんな、いきなり新しいプランの説明をされても困ります。だって、今持っている自分の保険の事が分からないんですから。加入したのは15年も前のこと。いったいどんな保険なのかほとんど覚えていません。
とりあえず、当時もらったパンフレット(設計書)と契約書を持ってきて、今入っている保険の説明から伺うことに。
「15年前のパンフレットを持っている人なんて初めてです」
と、保険のおばちゃん。
まあね。オーディオにしてもエアコンにしてもパソコンにしても車にしても、どんな機能が付いていたか調べるのに説明書を読むよりパンフレットやカタログを見たほうが早いですから、いつの間にか買った商品のパンフレットやカタログは説明書と保証書と一緒に保管する癖が付いてしまっております。
今回も大事にしまっておいたパンフレットは大活躍です。だって字の細かい契約書や、文字数では単行本をも軽く凌駕する分厚い約款では、私の保険がどんなもんだかまったく見当も付きません。
でもパンフレットを見れば一目瞭然。
私の保険がカラーの図解入りで子供にも分かるレベルで説明されています。
パンフレットを見ながら保険のおばちゃんの説明が始まります。
今入っている私の生命保険
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理想
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死亡保障
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15年定期
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2850万円
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経営者向けの大型保険に
入っているのでいらない
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終身
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150万円
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医療保障
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15年定期
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入院5日目から
日額10,000円
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入院初日から
日額10,000円
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ただし逆ザヤとよばれる部分はそのままにしたい。
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保障はこんな感じ。20代前半に何も分からず保険のおばちゃんに言われるがまま入った保険ですのでこんなもんでしょう。
さて問題の逆ザヤですが、保険のおばちゃんの話では「終身」と呼ばれる部分のみに関係するそうです。すなわち死亡保障150万円の部分だけ。今回更新される15年定期の部分は逆ザヤとはまったく関係ないそうです。
「なんだぁ〜、そうなのか〜」
自分の保険は逆ザヤだから、なんかとても得しているような気分でしたが、実際は150万円の部分だけ。全体の保障に比べると微々たるモンです。
逆ザヤの死亡保障150万円だけを残してあとは全部取っ払ってしまうと保険料は月々たったの1200円程度。60歳まで毎月1200円払うと、支払総額は30万円になりますが、60歳時の解約返戻金は60万円。
60歳以降は支払いがなくなるのですが、60歳で解約せずに80歳で寝かせておくだけで返戻金は百万円に増えます。生命保険会社が5.5%という逆ザヤ金利におびえる理由が良く分かります。
2850万円の死亡保障と日額10,000円の入院保障は逆ザヤとは関係ないし、取り外すことも出来るとの事。
2850万円の死亡保障は要らないのではずす。
日額10,000円の入院保証もはずして、最新の入院保険に新規加入する。
そして150万円の死亡保障は、死亡保障とは名ばかりの5.5%複利の貯金とななる。
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更新前
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更新後
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死亡保障
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15年定期2850万円
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経営者向けの大型保険に
入っているのではずす
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終身150万円
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5.5%複利の貯蓄と化す
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医療保障
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15年定期日額10,000円
入院5日目から
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はずして、最新の入院保険に
新規加入
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月々の支払い
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12,000円程度
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1,200円程度
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逆ザヤは保たれる!
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逆ザヤの部分が思ったより小額だったのがショックですが、今更15年前に戻って終身部分を増額するなんてことは出来るわけありませんのであきらめるしかありません。
今持っている逆ザヤを手放さず、入院初日から保険がおりる最新の入院保険に加入できるのですから、理想どおりの形で決着が付きそうです。
保険のおばちゃんが用意してきてくれたプラン(設計書)は、今入っている保険のように将来保険料が値上がりするタイプのものではないとの事ですが、死亡時500万円の保障が付いていました。
死亡時の保障は経営者向けの大型保険に入っているのでいらない旨を伝えると、
「死亡保障をはずしたプランを2,3日中にお持ちします」とのこと。
その場でパソコンをたたいて新しいプランをプリントアウトすればいいのかと思ったんですけど、そうじゃないみたいですね。設計書に気に入らないところがあって、ちょっと変更するたびに会社に帰って設計書を作り直すんじゃ大変ですね。
次回訪問の日時を決めて今日は終り。
しかし、事件はその直後に起こりました。
保険のおばちゃんが置いていった死亡保障500万円のボツになった計画書をパラパラめくって何気なく眺めていたときのことです。とんでもないものを発見してしまいました。
「保険料の推移?」
保険のおばちゃんは1ページ目の見開きでしか説明していませんでしたが、ページ数は全部で4ページ。そしてその3ページ目に「保険料の推移」という表がありました。
その表は、歳をとるとともに保険料が増えていく様子をはっきりと示しているではありませんか。
「だまされた!」
保険のおばちゃんは「保険料は一生同じ」といっていた。
それに、説明していた1ページ目には保険料が増えるなんて事は一行も書いていません。
完全にだまされるところでした。
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