試乗してから一週間、車種をヴィッツとノートに絞り、暇さえあればカタログを眺めて、どちらに
しようか検討してまいりました。スタイル、エンジン性能、さらには空調関連まで、ありとあらゆ
るスペックを比べてみましたが、なかなか結論が出せません。
しかし、選定が煮詰まってくると「乗る機会がないから」「遠出する事はないから」という消極的
な理由で車種を選定している自分に気がつきました。
マークUを買った時はまだ学生。仲間と海に行ったりスキーに行ったり、それはそれは大活
躍してくれました。しかし、さすがにここの年になってしまうと、仲間と車で出かける事もなくなっ
てしまいましたが、それでも、つい最近までは週末になればシーバスの群れを求めて、一晩中
湾岸地帯を走り回っていました。
乗る機会がないのではなく、乗る機会を捨ててしまっているだけ。
街乗り性能ばかり追求して、走る楽しさを捨ててしまっては、もっと乗る機会を失ってしまうでし
ょう。
私の原点は行動力。その行動力をサポートしてくれるフットワークの軽い車こそ、私が求めて
いる車ではないだろうか。そう考えた時、おのずと車種は絞られました。
そして本日、売買契約書にサインしてまいりました。
購入する事となった車は「日産・ノート」
ヴィッツに比べると足回りもしっかりしていて、エンジンパワーも数段上です。
昔のように一晩中湾岸を走り回ることは出来ないとは思いますが、思い立ったら一人当ても
なくもなく、ふらっとドライブに出かけてみようかな、なんて気持ちにさせてくれそうな車です。
さて、契約も終わって、あとは納車を待つだけ。
しかし、その前にどうしても買っておきたいものがあります。
それはカーナビ。
以前ご紹介しました携帯電話を使用した「ドライブステーション」と言うものを持っております
が、今回新車の購入に合わせて、携帯のカーナビではなく専用のカーナビが欲しくなってしま
いました。
携帯はMP3プレーヤーとして車内で音楽を聴くのにも使っています。
でも、MP3の時はナビが使えず、ナビの時はMP3が使えず、何かと不便。
それに、乗るたびにGPSアンテナやシガー電源を接続するのも不便ですしね。
それ以外にも2つほど不便を感じていました。
ひとつは経由地の設定が出来ないこと。今回のディーラー周りではこれを痛感しました。
ひとつのディーラーから次のディーラーに行く時、携帯をナビ設定にして地図をダウンロードす
る暇なんてありません。
帰り際、私が車に乗ろうものなら、ディーラーの方は即座に車の切れ目を見つけて道路に飛
び出してしまいます。そして「命に換えてでもお客様の車を車道にお出しします」と言わんばか
りに両手を広げて車道に立ちふさがる。「そこまでしなくても・・・」と言いたくなるような過剰サ
ービスを無視してナビの設定など出来るわけもなく、まだ次の目的地さえ定まらぬまま道路に
放り出されてしまいました。
同じ方向にディーラーがあればよいのですが、反対車線にディーラーがあるときは一苦労。
この辺の国道はほぼ前面Uターン禁止。さらにこの地域の特性で、車の向きを変えようとひと
たびわき道にそれるとそこはもう昔ながらの込み入った生活道。車が1台やっと通れるような
道ばかり。曲がりくねって方向感覚を失い、一方通行に行く手をさえぎられる。
やっと多少広い道に出たと思ったら、道路がレンガ張りの商店街。
買い物しているおばちゃんに「こんなとこに入ってこなくても」と迷惑そうに睨まれる(^_^;)
「各ディーラーを回る順にナビを一括設定できれば・・・・」
やっぱ経由地設定は必要ですよね。
それと、道を間違った時の再検索。何しろ地図をダウンロードするのに時間がかかります。
間違った事にナビが気付き、新たなルート地図をダウンロードしてから案内開始するのにすご
い時間がかかります。
私が間違った事に気が付いてUターンしてようもんなら、再検索した地図を逆走している状態
になり、再再検索状態になる事も。再再検索は嫌だからといって、再検索が終わるまでひた
すら直進するアホにもなれず。やっぱその都度ダウンロードというのは厳しいようです。
と、言うわけで購入するカーナビの検討をしてみました。
カーナビというのは今いったいどれくらいの値段なんでしょう。
ドライブステーションを買う時に調べたことはありますが、あの頃に比べると、液晶もDVDも格
段に安くなっています。かなりの価格低下が期待できます。
しかし、実際にカー用品店に行ってみると、ただただ落胆するのみ。
主力は15万円程度。10万円程度の価格帯の物もありますが、10万円ともなるとおいそれと
は手が出せない金額です。中には30万円なんて物まであったりして。
あんだけ値切った車に、30万円のカーナビが付いてたら日産の人が泣くぞ(笑)。
高級機種のラインアップは増えたものの、低価格帯の機種についてはまだまだのようです。
パソコンでもそうでしたね。いろいろな付加価値をつけてなかなか価格が下がらず。
結局価格を下げたのは新たに参入した後発メーカーや外国メーカーでした。
今ではネットで探せば6万円程度のパソコンもあるのに、街の電気店に並んでいるのは画像
や音楽機能をフル装備した超マルチメディア高級パソコンばかり。
「ネットで探せば安いナビが見つかるかもしれない」
そうです、パソコンがそうであるように、店頭に並んでいるのは高級ナビばかりでも、ネットで
探せば低価格なナビが見つかるかもしれません。
高級品ばかり陳列しているカー用品店をあとに、速攻で家に帰りネットで検索。
ネットで最初に見つけたのはPDA(携帯型情報端末)を利用したカーナビ(こんなやつ)。
地図などを含めたセットの実勢価格は7万円。う〜ん、もうちょっと安いのはないかなぁ〜。
次に見つけたのがこいつ。迷WANミニ(BZN-100)は余計な機能を取っ払い、定価ベースで5
万円を切る価格です。しかも3月発売予定の新製品。3.5インチと画面が小さいように感じら
れますが、今までの2.4インチ携帯電話ナビに比べればずっと大きいです。
しかしまだ発売前。経由地登録など詳しい仕様は公開されていません。
そしてついに真打登場です。
SANYO ポータブルナビゲーションシステム ゴリラ NV−470
実勢価格5万円
画面はタッチパネルの6.5インチ。7インチが主流の高級ナビにも引けを取りません。
経由地5箇所、ルート設定保存数20の本格的なカーナビです。
機能をナビに絞り込んだのと、CD−ROMを使用しているのが安い理由のようです。
CD−ROMといっても古い機種じゃないんですよ。発売されたのは去年の6月ですので、最
新鋭とはいえないものの、かなり新しい機種です。
ただ、問題なのはCD−ROMは容量が少なくて、地図が荒いと言うこと。
しかし、これも何とか解決できそうです。
CD−ROMの容量不足を補うために地方ごとに細分化されたナビマップ
が売られているそうです。そ
して、その細分化されたナビマップを使えばDVD並みの詳細な案内も可能との事。
さっそく地図を供給しているゼンリンのホームページへ。
するとそこには驚愕の事実が。
ナビ本体にセットで付いて来る全国版ナビマップはCD−ROM1枚。
なのに、そこにあったオプションの地域版関東のナビマップはCD−ROMで2枚組み!。
全国マップが1枚なのに、関東マップは2枚組み!。
なるほど、CD−ROMのナビは荒くて使えないと言う意味が良く分かりました。
地域版(全7枚)をナビ本体とセットで売ったのでは、とても高額な商品になってしまう。
そこで地域版7枚分を、無理やり1枚に押し込んだ全国版をナビとセットで売ることにしたので
しょうけど、そんな無理をしたんじゃまともな地図になる訳がない。
かくしてCD−ROMナビは「使えない」と言うレッテルを貼られることに。
全国版では「〜丁目〜番」までしか設定できませんが、地域版の都市部では「〜丁目〜番〜
号」までしっかり設定できます。他にも全国版の地図拡大表示は最大50メートルスケール(約
1/6250縮尺)なのに対し、地域版の都市部では25メートルスケール(約1/3125縮尺)
まで拡大表示可能との事。
ナビにセットで付いて来た全国版マップはオークションで売り払い、そのお金で地域版関東マ
ップを買いましょう。
ナビマップは著作権がしっかり守られているようで、オークションでもそれなりの値段が付くよ
うですが、私と同じ考えの人が多いようで全国版マップはかなり値崩れしています。
それでも全国版のほうが定価が高い事もあって、ほとんど等価交換のような感じで新品の地
域版関東マップが手に入りそうです。
NV−470はポータブルですから、必要なときにセレナやトラックにも移しかえることが出来ま
す。タッチパネルは付いていますし、画面は6.5インチで2分割されますし、ジャンクションや
ランプガイドもしっかり付いています。
最新鋭のHDDナビやDVDナビに比べれば、AV機能や情報処理能力などの面ではかなり見
劣りするものの、地域版ナビマップを使用する事を前提とすれば、ナビ本来の機能ではそれ
ほど見劣りしないようです。
見た目も「ナビ」って感じですし、今までの携帯電話ナビに比べれば「本物」と言えるカーナビ
が手に入りそうです。
次へ |