「若者に人気の」「若者をターゲットにした」「若者が集まる」・・・・新しい商品やスポットが登場すると、まぁ〜大体こんな言葉が使われている。
でも、最近立て続けにそれとはまったく異なる情報を耳にした。
１つは新丸の内ビル。
「若者が集まるビルにはしたくない」そうだ。
テレビでチラッと聞いただけなのでその真相はわからないけど、たぶん、シックで高級感のあるビルを目指してのことでしょう。
ランチが３０００円から、ディナーが５０００円からといった値段設定からもその真意が伺われる。それでも、予想を大幅に上回る来客があり、連日大賑わいだそうだ。
もう１つは、池袋京王百貨店。
主力の婦人服売り場は４０代、５０代のミドルにターゲットを絞っているそうだ。
若いＯＬや、キャリアウーマンをターゲットに、常に最先端の商品を陳列し、おしゃれで流行に敏感なイメージを大切にするのが普通なのにね。
しかし、他の池袋のデパートが軒並み売上減になっているのに、京王百貨店だけは唯一毎年売り上を増加させているそうだ。この不況化では驚異的とも言える。
若者が本当に自由に使えるお金なんて月２、３万円くらいでしょう。
ちょっと前なら、流行に乗りたくさんの若者が集まればそれなりの収益があったかもしれない。しかし今は若者が自由に使えた２、３万のお金が「ケータイ」に吸い取られていく。
若者が自由に使えるお金が「ケータイ」に吸い取られた今、若者をターゲットにしたお店は方向転換を迫られるかもしれない。これらのお店は「平成不況」ではなく「ケータイ不況｣なのかも。
でも、今の若者もやがては４０代、５０代となっていく。
ちょっと前の話。ロッテリアがアイドルを使って若者をターゲットに宣伝を繰り広げ、ブイブイ言わせていた頃、マクドナルドはおまけのおもちゃで子供相手にチマチマと商売していた。子供の頃おもちゃが欲しくて食べていたハンバーガーが味覚形成に大きく作用し、味の好みを決めていく。マクドナルドを食べて育った子供は、大きくなってもマクドナルドの味を好んで食べる。かくして、マクドナルドの一人勝ちへとつながっていく。
「ケータイ不況」にあえぐお店は御ひいきのリッチミドルを育てる為の投資の時期と見るべきなのかな？。 |