「悪いのは猫を捨てた人間だ」と言うご意見を数多く頂きました。
猫を捨てた人に成り変わり、ボランティアで猫に去勢処置を施している方もおられるとか。
しかし、去勢手術を受けさせようにも野良猫の捕獲は難しく、3ヶ月以上にわたってエサを与え続け、信頼関係を築く必要があるため、給餌はとても重要な事だそうです。
中には「悪いのは猫を捨てた人。私は猫を捨てた人になり変わり、エサをあげているだけ」と言うご意見もありました。
野良猫にエサを与える事が良い事なのか悪い事なのか、私には判断しかねますが、猫を捨てる事については、悪い事だと言う認識はあります。では、あの猫たちを捨てたのは誰なのでしょうか?。そう考えた時、猫を捨てられるのは、ごく限られた人間である事に気が付きました。
ペットショップに行っても、近所に捨てられているような猫はどこにも売っていません。売っていないなら捕まえるしかないのですが、3ヶ月以上かけて信頼関係を築かなければ、野良猫の捕獲は難しいとの事。
すなわち、野良猫にエサを与えない人間にとって、あの猫を捨てるどころか、入手する事さえ困難なようです。
と、なると・・・・
野良猫たちは、人間からエサをもらっている限り餓死する事もなく、栄養状態が良いためドンドン増えます。
産まれた子猫たちは、自らのテリトリーを確立すると言った本能や、近親交配を避けると言った本能を持っておりますので、ある程度成長すると、過密気味で父親や縁者が住んでいる可能性が高いその町から、となり町へと旅立って行きます。
しかし、母親が人間からエサをもらっているような環境で育った子猫たちは、当然、自らエサを探す事ができず、となり町でガリガリに痩せ、飢え死に寸前になって、ニャーニャーと鳴きながら人間に庇護を求める事になります。
「かわいそうに、誰かに捨てられたのね」
悪いのは猫を捨てた人で、猫には何も罪はないと、心優しい人がその猫にエサを与えます。
この町でもエサを与え始めると、最初の町から流れてくる子猫たちは、みんなこの町に定着するようになり、やがてこの町でも野良猫たちの繁殖が始まります。そしてこの町で産まれた子猫たちも本能のまま、となり町やまた別の町へと旅立って行きます。
やがて、別の町でも餓死寸前になった子猫がニャーニャーと鳴くようになり・・・・
「悪いのは猫を捨てた人。私は猫を捨てた人になり変わり、エサをあげているだけ」
野良猫にエサを与える事が良い事なのか悪い事なのか、私には判断しかねますが、猫を捨てる事については、悪い事だと思います。 |