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2006年9月23日 使い捨てコンタクトレンズ
最近、新しいデジカメを買ったので、それに付随する情報をインターネットから広く集めていました。そしてコンバージョンレンズやフィルターの類をいろいろと調べているうに、1つ気になる物に目が止まりました。

「偏光フィルターか・・・」

空の青がグッと濃くなった写真の横に、水の中を泳ぐ魚の写真。
偏光フィルターは、光の乱反射を取り除くフィルター。偏光フィルターを使えば水面の反射で見えなかった水中の魚が良く見えるようになります。

「偏光サングラスがあれば、水中の魚が良く見えて、デーゲームでのシーバス釣りがもっと楽しくなるんだけどなぁ〜」

しかし私は近眼用のメガネをかけているため、サングラスをかける事が出来ません。
最近はシーバスボートでのデーゲームにハマっているだけに、とても残念です。

ネットサーフィン感覚で、釣り人にとっては超メジャーなサングラスメーカーのサイトに行って、
カッコ良く撮影された偏光サングラスの横の、これまたカッコ良く考えられたキャッチコピーなどを読んでいると、すごいものを発見してしまいました。

「度付きのサングラス!?」

偏光サングラスを度付きにしたのか、メガネを偏光処理したのかは分かりませんが、これさえあれば私のような近眼でも偏光サングラスを楽しめるみたい。
さっそく購入方法など詳しい説明を読み進みます。

「ふむふむ、視力測定をして、カウンセリングをして、それから作る事になるのか・・・」

う〜ん、オーダーメイドっぽいですね。ファッション用のサングラスではないので、そうでなくてもとても高価な代物です。それがオーダーメイドになって、さらにネットの激安店ではなくメーカーから定価並の価格で買うとなると、恐ろしい金額になりそうです。

追い討ちをかけるような説明が続きます。

屈折率が高い高価な素材のレンズの場合、度がきつくてもそれほどレンズは厚くならないのですが、このサングラスメーカーが使用しているレンズの素材は、普通の素材のため、私のように過度の近眼だとレンズが厚く重くなってしまうため、あまりおすすめできないとの事。

「そりゃそうだよな、メガネ屋さんではなくて、サングラス屋さんなんだから・・・」

メガネの前面に、クリップで止めるタイプの偏光サングラスもありましたが、私の場合、メガネ自体がかなり重いだけに、メガネの鬱陶しさが倍増されるだけで、偏光サングラスのありがたさなんて吹っ飛んでしまう事でしょう。

残念。無理なものは無理。諦めましょう。

いや、待てよ、コンタクトレンズがあるじゃないか。

1日使い捨てのコンタクトレンズ、「ワンデー・アキュビュー」とか言うやつ。
釣りに行く時あれを買って行けば、普通の偏光サングラスが使えるじゃないか。

われながら名案!。
さっそく使い捨てコンタクトレンズという物がどんな物なのかネットで調査開始です。

子供の頃から目が悪かった私は、学生の頃はコンタクトレンズをしていました。
もちろんその頃は使い捨てなんてものが無くて、最初はソフトコンタクトレンズ、そして酸素透過性の高いハードコンタクトレンズが発売されると、そちらを使うようになりました。

しかし、社会人になると、急な出張が多くて、どうしてもコンタクトレンズでは対応できず、メガネを使用する事になりました。トラブル解決班のようなものでしたから、客先でトラブルがあるとそのまま地方に飛んでいって2,3日は帰って来ないなんて事はザラ。スーツケースの中にはいつも、歯磨きセットにシャンプー・リンス、そして垢スリが入っていたんですよ(笑)。

「使い捨てコンタクトレンズは、1枚ずつでは買えないみたいだなぁ」

知っているコンタクトレンズメーカーサイトを渡り歩いてみましたが、どれもこれも30日分。
年間10日ほどしかデーゲームをしませんので、30日分だと3年ももつ事になります。
ちょっと多すぎますよね。しかし価格を調べてみると両眼30日分で5000円程度。

「5000円で3年分も買えるのか!」

思った以上の安さにびっくり!。
価格的にはクリアですが、同時に新たな問題が浮かび上がりました。

「使い捨てのコンタクトレンズって、3年ももつんかいな?」

しかし、この疑問に対する答えはどのサイトにも載っていませんでした。
と、なると、実際にお店に行って聞いてみるしかありませんね。
善は急げです、さっそく近くのコンタクトレンズ屋さんに行きましょう!。

えっ、店員さんに捕まったら、帰れなくなっちゃうんじゃないかって?。
ご安心ください、コンタクトレンズは処方箋が無いと売らないというのが業界内の暗黙のルールのようです。処方箋を出すのは眼科、眼科にかかるには保険証が必要。ですから、保険証を持っていないと言えば、どんなにしつこい店員さんからだって簡単に逃げる事が出来ちゃうんです(笑)。

近所に大手の系列ショップが4店ほどありましたので、それぞれの店の価格を調査しながら、使い捨てコンタクトレンズについて質問してみました。
すると、未開封の場合3,4年は大丈夫との事(ちなみに私が購入した使い捨てコンタクトレンズの使用期限は2011年8月まで、5年間もありました)。

そして、店舗外の眼科にて処方箋を書いてもらうシステム以外にも、店舗内に出向して来ている眼科の先生に診てもらうシステムもある事が分かりました。

ショップ内の先生に診てもらう場合は無料だとか。つまり保険証が不要です。
私が行った時は運良く先生が不在でしたので助かりましたが、もし先生がいたら、店員さんに捕まってしまい・・・クワバラ、クワバラ(^_^;)

同じメーカーの同じ製品でも、両眼5000円〜9000円とすごい開きがありました。

眼科診療費
(初回のみ)
コンタクトレンズ代
(両眼)
初回購入費
次回購入費
A店
別店
2,000円前後
5,000円
7,000円
5,000円
B店
店内
0円
7,000円
7,000円
7,000円
C店
店内
0円
7,500円
7,500円
7,500円
D店
併設
2,000円前後
7,000円
9,000円
7,000円

今回は初回ですので、初回購入費が安いA店とB店での勝負。
A店はショップ外の眼科に行くタイプ。診療費とコンタクトレンズ代が別々になっています。
B店はショップ内の医師に診てもらうタイプ。診療費がコンタクトレンズ代に上乗せされています。

「どう考えたって、2回目から5,000円になるんだからA店で決まりだな」

A店で一通り説明を受けた後、実際の購入方法を聞いてみる。

「えっと、どこの眼科に行けばいいんですか?」
「当店では特に眼科を指定しておりませんが、一番近い眼科でよろしければご案内できます」
「どちらになりますか?」
「このビルの○階になります」
「診療費って、どれくらいかかるんですか?」
「当店とは無関係の外部の眼科ですので詳しい事は分かりませんが、多分2000円前後だと思います」

う〜ん、なんかメチャクチャ歯切れが悪い(^_^;)
いわゆる、医薬分業ってヤツですね。医者が薬局とグルになって、高額な薬や、不要な薬を処方してリベートを受け取るような不正が起こらないようにと作られた法律。
「紹介した眼科からリベートをもらうなんて事は、絶対していませんよ〜」って、それをかなり強調しているみたい。

さて、紹介された眼科に行ってみると、なんと待合室には10人以上の人。
もうすぐお昼だったので、一度家に帰って、昼食を済ましてからもう一度来る事に。
午後1時。もう一度その眼科に行ってみると、待っている人はゼロ!。
「お〜、並ばなくて良かった〜」と喜び勇んで中に入ろうとしたら、「午後の診療は15時から」の文字(-_-;)

「15時になったら、また沢山の人が待っているんだろうなぁ〜」
今から並べば一番に診てもらえる事は違いないが、2時間も待つほど忍耐強くない。
「同じ7,000円なんだからB店で、買っちまうか」

B店はショップ内に眼科の先生がいるので診療代は無料。と、言うより診療代はコンタクトレンズ代に上乗せされているといった方がいいかな。ですから、コンタクトレンズを買うたびに診療代がかかっちゃう。でも、よく考えてみれば3年前の処方箋が有効な訳ないですから、A店で買っても、B店で買っても、結局、次回も同じ7,000円になっちゃうんですよね。

ちょっと気が付くのが遅かったですが、診療代がコンタクトレンズ代に上乗せされているB店
メガネドラッグ)で購入する事にしました。

「こちらをご記入ください」

メガネドラッグに行くと、コンタクトレンズの使用経験やアレルギーに関する事など、問診に必要とされる簡単なアンケート用紙が渡されました。待合室には私以外に5人ほどお客さん(病気ではないので患者さんではなくお客さんね)がいましたが、お客さんの回転は早く、アンケートを書き終えてから5分も待たないうちに私の番になりました。

案内されて中に入ると、広々としたスペースに、目を検査する機械が3台も。
なるほどお客さんの回転が早いわけです。

技師による機械での視力検査が終わり、医師の検査でコンタクトレンズの使用が許可されると、今度は商品選び。5種類ほどありましたが、その辺は私の事、ネットで隅々まで調べ上げ、どれにするかほぼ決まっていました。

チバ・ビジョン デイリーズ・アクア

1日使い捨てタイプです。 チバ・ビジョンなんていうから千葉のローカルメーカーかと思っていたのですが、実は1日使い捨てコンタクトレンズでは米国や欧州主要国でトップシェアを誇る、
巨大な米国企業でした。

ジョンソン&ジョンソン ワンデー・アキュビュー 」と最後まで悩んだのですが、「デイリーズ・アクア」の方がレンズが厚く、型崩れしないため装着しやすいと言う情報が決定打となりました。

しかし、私が「デイリーズ・アクア」がいいと言うと、今までとても物腰が柔らかく、雰囲気的には藤崎奈々子のようなおっとりとした若い女性店員さんが、「ワンデー・アキュビュー」を強く勧めてきました。その豹変振りに戸惑って理由を尋ねると

「お客さんの場合は、かなり度がきついですので、レンズがどうしても厚くなります。デイリーズ・アクアはもともと厚いレンズですので、さらに厚さが増すと重くなって、まばたきした時にレンズが下にズレてしまう可能性が高くなります」

との事。

私がネットを這いずり回って入手した厚さの情報を、この店員さんはちゃんと知っているだけでなく、人によっては厚い事がメリットにも、デメリットにもなる事をちゃんと熟知していた事に驚かされました。藤崎奈々子だと思って舐めちゃいけないですね(笑)。

両眼で500円ほどの出費増になりますが、3年で500円なら安いもんです。
検査も終り、商品も決定。あとはお金を払って帰るだけ・・・と思ったのですが、

「こちらのコンタクトレンズになりますので、ご試着願います」

と、その店員さんが未開封のコンタクトレンズを持ってきました。

フィッティングテスト?
これって無料だよなぁ(^_^;)

試着してから目がコンタクトレンズに慣れるまで5分ほど待って、再度視力検査。
「メガネとだいたい同じくらいの視力ですが、いかがでしょう?」
常用するメガネは運転免許にパスするギリギリのラインで調整している。
釣りの時に使うコンタクトレンズはもう少し視力がほしい。

「もうすこし、度を上げてもらえますか?」

次はまばたきした時のコンタクトレンズの動きの検査。
「レンズが重いので、少し下がり気味です。でも、ちゃんと戻っているのでこのレンズでも大丈夫ですが、一回り小さいレンズを試させて頂いてもよろしいでしょうか?」
って、店員さん。試させて頂くのは私の方ですので、ちょっと違和感を感じる言葉でしたが、何度もコンタクトレンズを装着しなおすお客さん姿を見ているうちに、自然に身に付いた言葉なんでしょうね。

「度を上げて、サイズを一回り小さくしたレンズです」
また、未開封のコンタクトレンズが出てきました。
これって本当に無料だよなぁ(^_^;)

また5分ほど目がレンズに慣れるまで待つ事に。
メガネより視力が上がっているので周りがとても新鮮に見える。
それに、まばたきをした後のレンズのズレが小さい事もはっきり分かる。

「これはいい!」

再度、視力検査とコンタクトレンズの動きを検査したあと、前のレンズにするか、このレンズにするか問われました。レンズのズレが少ないと、目が乾きやすくなるという弊害もあるとの事。
コンタクトレンズは1ヶ月に一度使うか使わないかですし、使う時には市販の目薬を常備すると言う事で、ズレの少ないレンズを購入する事にしました。

私にとってズレの少なかったレンズは、一般のサイズではないため、取り寄せになるそうです。お手数をおかけしてスミマセン。

「商品が到着するまでに3日ほどかかりますので、それまでにこちらをお試しください」
と、未開封のコンタクトレンズがまたまた4枚も出てきました。
レンズの度も、サイズも今回購入した物とまったく同じだそうだ。
検査に使用したのと合わせると、全部で8枚。太っ腹だねぇ〜、メガネドラッグ!。
試用中に何か異常があったら、今回発注した商品をキャンセルできるそうです。

今年のデーゲームの予定はあと2回。お試用の4枚を使っちゃえば、来年の花粉の季節が終わるまで、コンタクトレンズは必要ない。お金は払いますから、今回発注したコンタクトレンズの納品は、来年のゴールデンウイーク前にしてもらえると、使用期限の関係上とても助かるのですが・・・(^_^;)

「えっと、右と左ってどう見分けるんですか?」
「左右同じ視力でしたので、全部同じ物になっております」
「じゃあ、左右1箱ずつじゃなくて、両眼で1箱って買い方も出来るんですか?」
「いえ、左右別々に処方する事になっておりますので・・・・」
いろいろ親切にしてもらったのに、恩を仇で返すとは、まさにこの事だな(笑)。

遠くの物を見たり、近くのものを見たりして気分が悪くならないかなど、最終的なチェックをして検査終了。時計を見ると入店してから1時間半も経過していました。その間ほとんど付きっ切りで検査をしてくれたり、相談に乗ってくれたり、アドバイスしてくれたり・・・。それでいて料金は実質コンタクトレンズに上乗せされた2000円のみ。

一般の眼科では、試用のコンタクトレンズなんて置いていないでしょうから、フィッティングのテストなんてしてくれないでしょうし、眼科の処方箋だけでコンタクトレンズを販売しているショップでは処方箋の指示に逆らって、お客さんの装着感などを取り入れる事は出来ないでしょう。

数年に一度しかコンタクトレンズを買わないような私には、ショップ内に出向している医師がいて、診療費がコンタクトレンズ代に上乗せされたタイプのこのお店で大正解でした。

逆に、毎月のように使い捨てコンタクトレンズを購入している方には、診療費とコンタクトレンズ代が別々になっている方が確実に安く上がりますね。

さて、どんな偏光サングラスをかけて釣りに出かけましょうか。夢が膨らみます。

偏光サングラスのお話はこちら

【2006年11月19日 追記】

コンタクトレンズ検査における不正請求が、連日マスコミに取り上げられております。
2006年4月の医療費改定で決まった新しい料金は下記のようになっているそうです。

コンタクトレンズ初心者
コンタクトレンズ経験者
通常の眼科
3870円
1120円
コンタクト検査を主に扱う眼科
1930円
560円

初めて訪れた眼科医院でも、コンタクトレンズの経験があれば、「コンタクトレンズ経験者」となります。また、「コンタクト検査を主に扱う眼科」とはコンタクト検査患者が全患者の70%以上の眼科の事を指します。

この金額は、請求額の全額ですので、保険を持っていれば支払額は自己負担金だけになります。通常の保険ですと負担額は3割ですので、コンタクトレンズ検査を受けた後、窓口で支払う金額は一律下記のようになります。

保険の自己負担が3割の場合
コンタクトレンズ初心者
コンタクトレンズ経験者
通常の眼科
1161円
336円
コンタクト検査を主に扱う眼科
579円
168円

私がコンタクトレンズの購入の検討をした時、店外の眼科による診療は2,000円前後になると、どのお店からも言われました。私の保険は3割負担ですので、実際の診療費は6,666円程度という計算になります。くしくも2006年4月の医療費改定前のコンタクトレンズ検査料は7,000円前後。法律で値下げされる前の金額を請求している事になります。

患者が何も知らないのをいい事に、579円のところを2,000円も請求するなんて、ひどい話ですね。
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