待ちに待ったオリビア・オンのアルバムがリリースされました。
オリジナルとしてはファーストアルバムになります。
タイトルは「プレシャス ストーンズ
」。 意味は「宝石」。定価2500円。ちょっと高い(^_^;)
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あまりメジャーじゃないアルバムは、CDショップを何件も渡り歩かないとなかなか見つけることが出来なかったのですが、最近はCDショップに足を運ばなくてもネットで注文すれば送料無料でCDが宅配されてきます。
便利な世の中になったものですね。
前回はボサノヴァの名曲をセレクトしたカバー・アルバム。今回は初のオリジナルアルバムということもあって、いやがおうにも期待が高まります。 |
事前にプロデュース情報がリリースされていなかったので、どんな曲調になっているのかさえわかりません。さあ、果たしてあのシンガポール戦の時の感動が再びよみがえるのでしょうか。
さっそく聴いてみましょう。
部屋の電気を消して、ソファーに深く腰を下ろす。ボリュームは少し大きめにして、リモコンの再生ボタンを押す。オーディオのイルミネーションを頼りにテーブルに置いたティーカップに手を伸ばした時、演奏が始まった。
ミドルテンポで始まった曲をオリビアがしっとりと歌い始める。曲はサビに入るとテンポを上げ、それに合わせるように音階も徐々に上がって行く。
そして、オリビアのどこまでも澄んだ伸びやかな歌声が部屋に響き渡る。
「なかなか、いい曲」
アップテンポではありますが、心に余韻が残る感じがなんとも心地よい曲です。
「さあ、次の曲は・・・・」
期待を込めて聞いておりましたが、2曲目、3曲目とプログラムが進むに従い、だんだん暗雲が垂れ込めてきました。
私が求めている曲調の曲がまったく収録されていない。
曲はすべてリズムが強調されたアップテンポの曲ばかり。いわゆる「ダンスミュージック」を集めたアルバムとして仕上がっています。
目を閉じるとバックダンサー二人を従えたオリビアが、軽快なリズムに乗ってキレの良いダンスを踊っている姿が目に浮かびます。あのシンガポール戦で完璧に歌い上げた姿など想像も出来ません。
どの曲も歌を聴かせるための曲ではなく、ダンスを見せるための曲に仕上がっています。
残念といえば残念ですが、彼女をプロデュースするとしたら、こういう方向になってしまうのは致し方ないことなのかもしれませんね。
並外れた天性の歌唱力を持っているのですからアイドル路線で売り出すのはばかばかしい。彼女は女性誌のモデルもやっているので同年代の若い女性からの支持がある。
そこをターゲットにしてCDを売り込む戦略をとるとなると、やはりダンスミュージックということになるのでしょう。
彼女の一番の魅力である伸びやかな歌声を封印してでも、キレを多用したアップテンポのダンスミュージックをセレクトしなければCDを売ることが難しいという現実。
スローテンポの曲で、彼女の圧倒的な声量と、透き通るような高音の伸びを心行くまで堪能したかったのですが、それはダンスミュージックとは完全に相反する曲調・・・・残念です。
ただ、彼女の実力の片鱗が、曲のところどころに垣間見れるのがせめてもの救いかな。
かなり低いレベルではありますが、前回のカバーアルバムより満足度は増しています。
前回はボサノヴァ、そして今回はダンスミュージック。
次回はぜひスローな曲を中心に・・・・と言いたい所ですが、100歩譲って、オリビアの歌声を十分堪能できる曲をセレクトしてください。もしダメなら、せめてサービストラックでオリビアが歌うシンガポール国家を収録しといて!。
OLIVIA ONG(オリビア オン) オフィシャル ウエブ サイト
http://www.oliviaong.com/
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