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2007年10月5日 6HIT4GET 18:00〜20:00 長潮 干潮20:17

<秋 シーバス釣り 編>

先週までのうだるような暑さが嘘のよう。あっという間に秋めいて、半袖ではちょっと寒いくらい。私のホームの湾奥の運河筋も、この1週間で、酸欠状態の夏の生ぬるい潮水が抜け、秋の潮水と入れ替わっている頃。

となると、私の体の中に流れる血が黙っていません。仕事終わりで夕食をかきこみ、用意もそこそこに、いそいそと釣行に出かけるのでありました。

ポイントに到着。

忘れかけていた潮の香りが漂う。海面はちょっと低め、これからソコリに向かう。
風は強め。アタリを取るのに邪魔になるレベルに達している。
と、顔にポツリと水滴が。

「雨?」

水滴など、できれば気のせいであってほしいものの、波しぶきが飛んでくるような状況ではなし、さらに、2粒、4粒と顔に水滴が当たりだして、雨だと確信する。

「まったく、もぉ〜。」

とはいうものの、雨はチャンス。湾奥のシーバスにとって最大の天敵はもちろん人間。雨ともなると、その人間の活動が停滞する事をシーバスはよく知っていて、警戒心が下がり活性が上がる。

秋シーズン初釣行だから状況が分からないためボーズも覚悟の釣行ですが、雨ともなれば、ずぶ濡れ直前まで粘れば3,4本は期待できる。

「晴天のボーズより、雨天の釣果」

そんな格言ないけれど、ずぶ濡れになるまでの短い時間に全てをかけるべく、実釣開始。

選んだルアーはNJ-85。この時期一番信頼しているルアー。
1投目キャスト。キャストというより、ロッドの感覚を思い出すために軽く投げた感じ。
しかし、3メートルほどリトリーブしたところでいきなりブルンとバイト。

「っぐ」

ショートバイトより多少長めのあわせ様のない振動を残して、そのシーバスは去って行ってしまいました。とは言うものの、体が勝手に反応してあわせに行かなかった辺り、体はかなりなまっているみたい(^_^;)

1投目で食ってきたので「今日は入れ食いかぁ〜」なんて、期待したのですが、その後はまったく続かず。しかも幸か不幸か雨も上がってしまいました。さらに風は強さを増し、釣りをするのにはちょっとつらいレベル。水深1メートル以内を狙うには波も高すぎるという事で、風裏へと移動する事に。

風裏のポイントに到着

波というレベルではないものの、水面がバチャバチャ騒いでいてとても良い感じ。
さっそくNJ-85を取り出してキャスト。すると10投も行かないうちにHIT。

バチ〜ンとあわせを入れて戦闘モード。ラインのテンションを確保してシーバスの出方を伺う。

「プルプルプル、プルプルプル」

セイゴだ(^_^;)

足元まで引き寄せそのまま引き抜く。

この秋、一番最初に上がってきたのは35cmのセイゴ。

この辺りの運河筋は、潮通しが悪いので小さいシーバスしか釣れないけど、それでも秋なら40cmは欲しいところ。

気を取り直してさらにNJ-85をキャスト。この季節、この潮位、この気温、そしてこの水面。
狙い目は水深1m。
シーバスは水面を意識しているけど、春と違って水面直下までは上がって来ない。

リトリーブスピードより、レンジに意識を集中させてNJ-85をリトリーブしていると、程なくシーバスがHIT。

あわせを入れる。さあ、今度はどんなシーバスだ?。
シーバスは動かない。ロッドを立てて徐々にラインのテンションを増して行くが、ズルズルと引きずられて来る事もない。

「でかい」

感覚的には完全なる60cmオーバー。しかし体がなまっているから、もしかしたら50cmレベルかもしれない。そんな事を考えていたら、ついにシーバスが動き出した。

「ミーーーーーー」

動き出したシーバスは徐々にスピードを上げて、ドラグを鳴らして一気に沖へと走る。

「やっぱ、でかい」

ドラグを閉めて、気合を入れなおす。するとシーバスは90度回頭して右方向へと泳ぎだす。
そっちにある障害物に逃げ込むつもりのよう。

「まずい」

障害物に逃げ込まれてしまっては完全にラインブレイク。とは言うものシーバスにはまだ有り余るほどの体力が残っていますので、制御するなんて不可能。
バラシ覚悟でドラグを閉め、シーバスと力勝負へ。

「ぐへ〜〜」

慎重なファイトが信条の私にとって、久しぶりの力勝負。普段なら完全に身が切れてしまうか、フックが伸びきってしまっているような力比べなのに、よほど掛どころが良いらしく、一向にばれる気配がありません。

「お、おもいぃ」

完全に地面を釣っている時の感覚です。
しかし、さすがのシーバスも徐々にこちらに引き寄せられてきます。
私との真っ向勝負に、シーバスはほとんど力を使い果たしてしまった感じ。

「良くばれなかったなぁ」

足元近くによってきたので、少し余裕が出てきました。
シーバスは60cmを完全に超えている感じです。

「どうやって抜きあげる?」

力任せのファイトでリーダーはかなり傷が付いている事が予想されます。リーダーをつかんでの抜きあげはちょっと危険。かといって、ここは護岸で囲まれた埋立地、ハンドランディング出来る場所などありませんし、こんな大物に出くわす事もめったにないので、玉網も持っていません。せっかく足元まで寄せてきたのですが、そのままリリースするしかなさそうです。

「その前に写真だけでも撮っておくか」

水中を泳ぐシーバスの姿ですが、記念に写真を撮っておきましょう。逃げてしまっても、それはそれでかまわないので、ラインのテンションを緩め、背中のリュックサックからデジカメを取り出す。そして改めてラインにテンションをかけてみると・・・・

「ん?」

なんかおかしい。めちゃくちゃ重い。でもさっきと違う・・・・根掛かり?。
なんとシーバスはルアーを海底にこすり付けてはずし、そのまま逃げて行ってしまったようです。

「余計な事をしてくれたもんだ」

まあ、外れなかったらどうしようかという心配もなくなりましたので、良かったというべきかな。しかし、海底に引っかかってしまったルアーをはずそうとロッドを煽ったのですが、外れない(^_^;)
さらにラインを持って引っ張っても外れない。さらにさらに強く引っ張ったら・・・プツン!。

「げえ〜〜」

切れるほど強く引っ張ったつもりはなかったのですが、リーダーに傷が付いてしまっていたようです。

「NJ-85・・・・」

NJ-85は、もはや入手が困難なルアー。かなりの買い置きはありますが、その買い置きがまた1つ減ってしまいました。買い直せば良いというルアーと違って、入手困難なルアーをロストした時は本当にへこみます。

へこんでいてもしょうがないのでリュックサックから予備のNJ-85を取り出そうとしたら、なんと予備を入れているケースを家に忘れてきてしまっていました。今日の主力となるルアーも失って、もう踏んだり蹴ったり。

仕方ないので、レンジに多少不安があるものの、ルアーをタイトスラロームへ。

ロットをたて気味にして、タイトスラロームのレンジを浅く保つようにリトリーブしていると、やっと秋らしいシーバスを釣る事ができました。

3匹共、とてもテンポ良くバイトしてきたので、魚影が濃く活性が高いのかと思い、ナイトレイド97Fやレンジキーパー95Fで、もう少し浅いレンジを狙ってみましたが、さすがにこちらには反応せず。

ルアーをタイトスラロームに直して、1メートルレンジを保っていると程なくHIT。

この季節、この場所でのアベレージサイズ。

「このパターンならNJ-85が、最強なんだけどなぁ」
あの時逃がした魚は気にならないけど、あの時失ったルアーは大きい(^_^;)

最後に一匹追加して納竿といたしました。

移動の時間を抜けば実質1時間程度の釣行で、6HIT4GET。

今年の秋は期待できそうです。

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