イモリのエサ

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イモリのエサ

～小粒で沈下性のエサ大全集～

イトメや赤虫などの生餌は保存が難しく、小分けにして与える事ができません。
冷凍ものなら保存も小分けも出来ますが、冷凍庫に入れるとなると家族の同意はまず不可能。
かといって、乾燥させたものでは、水中を舞ってしまい、水を汚す原因になってしまいます。

シラスやレバー、ひき肉、刺身、ご飯粒など、
人間の食べ物を少しずつ分けてあげるというのも良いですが、
毎日の事ともなると、多少手間のかかる給餌法になってしまいます。

保存がきき、小分けにして与えられ、そして水を汚さないイモリのエサ。
「安くて、便利で、お手軽で」と、ドンドン欲を言っていけば・・・・・

それはやっぱり「固形飼料」と言う事になるのかな。

「アカハライモリのえさ」として売られている人工飼料は、皆無と言って良い程。
しかし、他の生き物のえさとして売られている固形飼料の中には、
イモリのエサとして、十分満足できる物があるかもしれません。

アカハライモリのエサとして求められる条件は、水を汚さず食べやすく、
そして何よりイモリが好んで食べてくれる事。

そんな条件を満たすべく、イモリの口のサイズに合いそうで、
且つ、イモリが食べやすい沈下性（水に沈む）のえさを買い求め、評価してみました。

皆様の「イモリのえさ」選びのご参考になれば幸いです。

ウーパールーパーのえさ

ちょうど一口サイズで食べやすそう。でも値段が・・・。

価格×　大きさ○　沈下性○　嗜好性◎

キョーリン　ひかりウーパールーパー（袋）
３０ｇ　４００円くらい　（１００ｇ当たり　１３３３円程度）
直径2.5～3.0mm　円盤状

ウーパールーパー用のえさですが、このページに記載しているエサの中で、唯一パッケージに「イモリのえさ」と明記された、イモリ用の餌です。私が調べた限りでは「イモリのエサ」として販売されているのはこれだけでした。

ただ、１００ｇあたり千円を超える価格がネック。中身は「キョーリン　ひかりクレスト　ミニキャットと同じもの」とパッケージに明記されていますので、単価が安いキョーリン　ひかりクレスト　ミニキャットの方がお得です。

沈下性は比較的良好で、水面にパラパラとまくだけで沈みます。たまに１、２粒浮いてしまう事もありますが、指で突く程度で沈みます。

成長したアカハライモリにとってはちょうど良いサイズのようで、大きすぎて飲み込めず、吐き出してしまうような事はほとんどなく、一口で丸呑みしてくれるため、水を汚す心配はありません。

ナマズのえさ

くわえられるけど、大きすぎて食べこぼしがいっぱい。

価格×　大きさ×　沈下性○　嗜好性○

キョーリン　ひかりクレスト　コリドラス（ボトル）
１２５ｇ　７００円くらい　（１００ｇ当たり　５６０円程度）
直径9.0mm～10.0mm　厚さ2mm程度　円盤型

コリドラスを飼っている事もあり、沈む固形えさとして一番最初に与えたのがこのコリドラス（ナマズの仲間）用の餌。指でフタを跳ね上げるタイプのプラスチックボトルに入っていて、取り扱いが楽です。

アカハライモリは大きな口をしていましたので、これくらいの大きさのエサなら、軽く飲み込めるだろうと思っていたのですが、くわえられるものの、飲み込む事が出来ず、悪戦苦闘していました。

イモリたちはくわえたり吐き出したりしながら、崩れて小さくなったえさを食べるのですが、砕けたえさの微粒子が水中を舞い、かなりの量が無駄になるばかりか、水を汚す原因となってしまいました。

匂いを確認して、一口でパクッ。とっても食べやすそう。

ある程度お腹が満たされると、
食べるエサと、食べないエサが分かれて来ます。

価格×　大きさ○　沈下性○　嗜好性◎

キョーリン　ひかりクレスト　ミニキャット（ボトル）
１１５ｇ　８００円くらい　（１００ｇ当たり　６９６円程度）
直径2.5～3.0mm　球状

「キャット」ではなく、小型なまず用の「ミニキャット」。フタを指で跳ね上げるタイプのプラスチックボトルに入って、取り扱いがとても簡単です。

ボトルを傾けて水面にササッとまくだけで沈んでくれるため、給餌がとても楽。たまに１、２粒浮いてしまう事もありますが、指で突けば沈みます。

成長したアカハライモリにとってはちょうど良いサイズのようで、大きすぎて飲み込めず、吐き出してしまうような事はほとんどなく、一口で丸呑みしてくれるため、水を汚す心配はありません。

「イモリのえさ」としても売られているキョーリン　ひかりウーパールーパーと同じものですので、イモリの栄養バランスを考えた商品と言えます。

ほとんどのエサの原料は、「フィッシュミール」の次に「小麦粉」などが使われておりますが、このエサは「オキアミ」が使われています。そのためか、多少単価は高いですが、嗜好性はとても良好です。

私のイチオシ。

鯉のえさ

経済的だけど、大きすぎて食べこぼしがいっぱい。

価格◎　大きさ×　沈下性○　嗜好性○

キョーリン　ヒカリ　ひかり胚芽　沈下性　中粒（袋）
５００ｇ　４８０円くらい　（１００ｇ当たり　９６円程度）
直径4.0～4.3mm　直径4.0～4.3mm　俵型

沈下性のエサの中では、群を抜いた安さのため、イモリのエサの決定版になるのではと期待していたのですが、残念ながら粒が大きすぎて、成長したアカハライモリのメスでも、飲み込めず、もてあましてしまいます。

イモリたちは、くわえたり吐き出したりといった行動をとりながら、少しずつ細かくして食べるのですが、イモリがその行動をとるたびに、細かい餌の粒子が水中に舞い、水を汚してしまいます。

「中粒」と表記されていたので「小粒」を探したのですが、同じ種類の浮上性のえさには「小粒」があるものの、沈下性のえさには「小粒」はありませんでした。

沈下性の中では驚くほど価格が安いので、ビーシュリンプやミナミヌマエビ、ザリガニなどのエサに利用できると思います。

ザリガニのえさ

ちょっと大きいかな。食べこぼしが目立ちます。

価格△　大きさ△　沈下性○　嗜好性○

キョーリン飼育教材　ザリガニ・ヤドカリ・カニのエサ（袋）
５０ｇ　２００円くらい　（１００ｇ当たり　４００円程度）
直径1.7mm～2.0mm　長さ3.7mm～4.2mm　俵型

水面にパラパラとまくだけで、そのまま沈んでくれるため、浮いたまま流されてしまうような事がなく、水底のエサ皿に正確に落とし込む事が出来ます。

成長したアカハライモリのメスにとってはちょうど良いサイズですが、一回り小さいオスにはちょっと大きすぎるようで、飲み込めず、吐き出す行動が何度も見られました（アカハライモリはくわえたり吐き出したりしながら、崩れて小さくなったエサを丸呑みにします）。

また、ふやけて大きくなってしまうと、オスはくわえる事も難しくなり、口先で突くといった行動で餌を細かく崩してしまい、水を汚す原因になってしまいます。

食べこぼしが目立つし、あまり好きじゃないみたい。

価格△　大きさ△　沈下性○　嗜好性△

キョーリン飼育教材　イキイキザリガニ（袋）
４０ｇ　１２０円くらい　（１００ｇ当たり　３００円程度）
直径2mm程度　長さ4.mm程度　俵型

同じメーカーのキョーリン飼育教材　ザリガニ・ヤドカリ・カニのエサを子供向けにパッケージしたものではないかと思っていましたが、まったく別物でした。

「キョーリン飼育教材　ザリガニ・・・」のように、水面にまいただけでは沈んでいかず、突っつくなどして沈める必要があります。
さらに、このえさを投入しても、イモリどころか、匂いに敏感なミナミヌマエビさえ集まって来ませんでした。

このページに記載されているほとんどのエサは、原料の欄のトップ（一番多く使われているもの）にフィッシュミール（魚肉）と記載されていますが、このえさはトウモロコシになっていたため、その辺に原因がありそうです。

発見する事が出来れば食べますので、使えない事はありませんが、粒が大きく吐き出しも目立ちますので、アカハライモリの餌としてはあまりお勧めできません。

ちょっと大きいけど膨張が少ないから幾分食べやすい。

価格○　大きさ△　沈下性○　嗜好性○

ジェックス　パックＤＥザリガニのえさ（ボトル）
７０ｇ　１７０円くらい　（１００ｇ当たり　２７３円程度）
直径2mm程度　長さ4mm程度　俵型

手を汚さず給餌でき、取り扱いや保管に便利なボトルタイプのプラスチック容器に入っています。

指でフタをパチンと跳ね上げ、ボトルを傾け、ササッとまくだけで、エサはしっかり沈んでくれますので、給餌はとても楽です。たまに１粒２粒浮いてしまう事もありますが、軽く指で突けば沈んで行きます。

アカハライモリのえさとしてはちょっと大きいようですが、ふやけて膨張する率が小さいため、他のザリガニのえさより、イモリの吐き出しが少なく、幾分食べやすいようです。

水に溶けにくいエサのようで、イモリの食べ散らかしによって崩れた微粒子が水に舞ってしまう事が少なく、水を汚さない利点はありますが、同時に溶け出す匂いも少ないため、イモリの喰いは良いものの、集まりが多少遅いようです。

水の全取替が簡単に出来る小さなプラスチックケースで飼育しているなど、水の汚れを気にしないようでしたら、安いし、ボトルに入っているしで、お勧めです。

金魚のえさ

小柄なオスにとっても、一口サイズで食べやすい。

価格△　大きさ◎　沈下性○　嗜好性○

キョーリン　ヒカリ　咲ひかり金魚　育成用　沈下（袋）
２００ｇ　７６０円くらい　（１００ｇ当たり　３８０円程度）
直径1.3～1.6mm　長さ2.8～3.3mm　俵型

大きすぎて丸呑みできなかったっザリガニの餌を、一回り小さくした形状になっていたため、小柄なオスでも一口で食べる事が出来、水を汚しません。アカハライモリのエサとしてはちょうど良いサイズのようです。

ここに掲載してあるザリガニのえさに比べると、粒が小さい分、多少沈下性は悪くなりますが、少し高い位置から水面に落とせば、きちんと沈んでくれますので、気にする程の事ではないと思います。

イモリの集まりや食い付きは良いので、アカハライモリの餌としてそれなりに評価できると思いますが、内容量が多いため、使い切る前に賞味期限が切れてしまう可能性も。

イモリを大量に飼育するならお勧めです。

イモリの幼生用のエサとして使えそう。

価格○　大きさ－　沈下性△　嗜好性－

キョーリン　ぴコシンク　（沈むエサ）（袋）
１００ｇ　２２０円くらい　（１００ｇ当たり　２２０円程度）
直径1.2mm～1.4mm　球状

粒が細かいため、沈むえさでありながら表面張力で浮いてしまう事もありますが、水面から少し離れた高い場所から落としてあげるなど工夫すれば、きちんと沈んで生きます。

粒が細か過ぎるため、イモリが動いただけでエサが舞い上がってしまいますので成体は不向きですが、幼生のえさには使える可能性がありますので、イモリの卵が孵化しましたら試してみます。

川魚のえさ

小さすぎるのも見付けにくいし、ちょっと食べにくそう。

価格○　大きさ△　沈下性○　嗜好性△

ジェックス　パックＤＥ川魚のえさ（ボトル）
７０ｇ　１７０円くらい　（１００ｇ当たり　２４３円程度）
直径1.5mm程度　球状

手を汚さず給餌でき、取り扱いや保管に便利なボトルタイプのプラスチック容器に入っています。

小さい粒ですが沈下性は良好で、パラパラと水面にまいた直後、一瞬水に浮く事もありますが、すぐに沈んでいきます。

小粒なので小柄なオスでも一口で十分食べられますが、小さいがゆえに、イモリが鼻から出した水でも舞い上がってしまい、エサが散らかりやすいという欠点を持っています。

小さくてイモリが見付けにくいようですので、見付けやすくて散らかりにくい白くて深いえさ皿をなど利用すれば、アカハライモリのえさとして十分使えると思いますが、川魚とイモリでは嗜好がちょっと違うようで、食い付きはあまりよくありません。

イモリの幼生用のエサとして使えそう。

価格△　大きさ－　沈下性×　嗜好性－

キョーリン飼育教材　川魚のエサ　沈水性（袋）
５０ｇ　１７０円くらい　（１００ｇ当たり　３４０円程度）
直径0.3mm以下　細粒

細かな粒子のため、沈むエサにもかかわらず、水面にまいただけでは表面張力で浮いてしまいます。

アカハライモリの成体のえさとしては粒子が細かすぎますが、幼生のえさとして使えるのではないかと思い購入しました。

アカハライモリの卵が孵化しましたら試してみます。

総括表
商品名寸評	価格	大きさ	沈下性	嗜好性	単価　１００ｇ当たり
キョーリン　ひかりウーパールーパー同じ内容で、単価の安い「ひかりクレスト　ミニキャット」の方がお勧め。	×	○	○	◎	１３３３円程度
キョーリン　ひかりクレスト　コリドラスイモリのえさとしては大きすぎ。食べにくく、水を汚します。	×	×	○	○	５６０円程度
キョーリン　ひかりクレスト　ミニキャット　超おすすめ！！嗜好性抜群。価格さえ我慢すれば、最も良い人工飼料だと思います。	×	○	○	◎	６９６円程度
キョーリン　ヒカリ　ひかり胚芽　沈下性　中粒イモリのえさとしては大きすぎ。食べにくく、水を汚します。	◎	×	○	○	９６円程度
キョーリン飼育教材　ザリガニ・ヤドカリ・カニのエサふやけてしまうと、小柄なオスでは食べにくそうです。	△	△	○	○	４００円程度
キョーリン飼育教材　イキイキザリガニトウモロコシが主原料。匂いが少ないようでイモリの集まりがイマイチ。	△	△	○	△	３００円程度
ジェックス　パックＤＥザリガニのえさ　おすすめ！水換えを頻繁に行い、食べ散らかしさえ解決出来るならお勧めします。	○	△	○	○	２７３円程度
キョーリン　ヒカリ　咲ひかり金魚　育成用　沈下値段が手頃で内容量も多いので、イモリをたくさん飼うには良いかも。	△	◎	○	○	３８０円程度
キョーリン　ぴコシンク　（沈むエサ）イモリの幼生用のエサとして検討中。	○	－	△	－	２２０円程度
ジェックス　パックＤＥ川魚のえさ散らからないよう工夫すれば十分使えますが、嗜好性に難あり。	○	△	○	△	２４３円程度
キョーリン飼育教材　川魚のエサ　沈水性イモリの幼生用のエサとして検討中。	△	－	×	－	３４０円程度
商品名寸評	価格	大きさ	沈下性	嗜好性	単価　１００ｇ当たり

パッケージ

上段　左から
「キョーリン　ひかりウーパールーパー」
「キョーリン　ひかりクレスト　コリドラス」
「キョーリン　ひかりクレスト　ミニキャット」
「キョーリン　ヒカリ　ひかり胚芽」
「キョーリン飼育教材　ザリガニ・ヤドカリ・カニのエサ」
「キョーリン飼育教材　イキイキザリガニ」

下段　左から
「ジェックス　パックＤＥザリガニのえさ」
「キョーリン　ヒカリ　咲ひかり金魚　育成用」
「キョーリン　ぴコシンク」
「ジェックス　パックＤＥ川魚のえさ」
「キョーリン飼育教材　川魚のエサ」

乾燥時の粒の大きさ

上段　左から
「キョーリン　ひかりウーパールーパー」
「キョーリン　ひかりクレスト　コリドラス」
「キョーリン　ひかりクレスト　ミニキャット」
「キョーリン　ヒカリ　ひかり胚芽」
「キョーリン飼育教材　ザリガニ・ヤドカリ・カニのエサ」
「キョーリン飼育教材　イキイキザリガニ」
「ジェックス　パックＤＥザリガニのえさ」

下段　左から
「キョーリン　ヒカリ　咲ひかり金魚　育成用」
「キョーリン　ぴコシンク」
「ジェックス　パックＤＥ川魚のえさ」
「キョーリン飼育教材　川魚のエサ」

ふやけた時の粒の大きさ

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