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セミ化とは、もう蛹化しても良い時期なのに蛹にならず、幼虫のままでいる事です。セミの幼虫が何年も幼虫のままでいる事からその名が付いたようです。
オオクワガタのオスは大きく成長するために、1年を超えて幼虫時代を過ごせる能力を手に入れましたが、それに伴い蛹化条件が複雑になり、冷房や暖房のきいた四季感の乏しい室内では、蛹化するタイミングを逸してしまうのが原因のようです。
セミ化した幼虫は、居食い部屋の中で丸くなったまま、まったく動かなくなり、少しずつ体内の水分を失うように縮んで硬くなって行き、やがて死んでしまいます。
セミ化を防ぐ一番の方法は季節を感じさせる事です。
冬から早春にかけて屋外で飼育し、春の到来を感じさせてあげれば、セミ化のリスクを低く抑える事ができます。しかし、この方法は幼虫の成長する時間を奪ってしまう事にもなりかねず、大型を目指す飼育法とは相反するものになってしまいます。
うろうろしている様なら、まだ完全にセミ化していないと思います。
飼育ビンを交換するとそのショックで蛹化してしまう事が良くありますので、幼虫がセミ化して硬くなっておらず、まだ活動能力を十分残しているようでしたら、一度菌糸ビンを交換するのが今残された最良の方法だと思います。 |