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温度管理には、今のところ正解はないと思います。冬を体験させて80UPを出した人もいれば、冬を体験させずに80UPを出した人もいます。しかしそれは結局血統や偶然によるもので、実験結果として成立していない場合がほとんどだと思います。極平均的な70ミリ程度の血統の幼虫を二つの集団に分けて比較実験した結果が公表されているようでしたら、かなり信用できると思います。
当サイトでは去年、大まかな温度管理についての方向性が決まりましたので、今年は湿度と菌床量について実験をしているところです。冬眠についても簡単なテストを予定しておりますが、まだ細かい温度ごとのアドバイスができるほどの実験データはありません。何度以下から「冬」なのか、何日以上たてば「冬」を経験したことになるのか、など基礎実験だけでも数年はかかると思いますので、今のところお答えできかねます。
しかし、データがないというのは、逆に言えば実験する楽しみがあるという事だと思います。家の中の一番暖かい場所から一番寒い場所まで菌糸ビンを分散配置して幼虫の成長過程を調査すれば、新たな発見が出来ると思います。そういった発見こそがオオクワ飼育の最大の魅力だと私は思っております。 |