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2003年7月13日 菌床産卵 割り出し
メスを取り出してから3週間経ちました。
今日は割り出しの予定日。

3週間で割り出しちゃっていいのかなぁ。
本当は1か月ぐらい待った方が良さそう。
しかも菌床産卵でしょ、慌てて取り出さなくったって幼虫たちは生まれながらに菌床を食べているわけだし・・・・。

でもね〜、やっぱ早く結果を見たいでしょ。
あと、1週間なんて待ってらんない!(笑)。

と言うわけで割り出し開始です。

これが今回菌床産卵に使用した菌床です。
かなり乾燥気味。表面は水をはじくから霧吹きしても菌床の中までうまく湿気が行き渡らなんです。

湿らせたマットに埋めておくと幼虫が出てきちゃいそうでやめときました。せっかくの菌床産卵ですもんね。

湿らせた布を載せておくみたいな工夫が必要だったかもしれません。

やっぱ「パコッ」って半分に割ったところの写真が欲しいでしょ(笑)。
うまく半分に割れるように、ナイフでぐるっと一周切込みを入れていきましょう。
幼虫を傷つけないように深さは3mm程度。慎重に慎重に・・・・。
いい感じで切込みが出来ました。

あとはひびの入り方を確認しながら少しずつ力を入れて割っていきます。
「おっ、いい感じで割れるぞ」
さらに力を入れていくと・・・「パコッ」

真っ二つ。ものの見事にきれいに割れました!。
割れたと同時に、何かがコロコロと転がり落ちる。
人間って不思議なもんで、動くものにはすぐに目が行く。

「なんだ?」

転がり落ちてきたものは・・・・幼虫だ!。
紛れもなく、オオクワガタの幼虫です。

やりましたー、菌床産卵成功です!。
成功って言っても私は何もしていないんですけどね(笑)。
お母さんクワガタさんありがとう!。

赤い矢印が転がり落ちてきた幼虫です。
ちょっと見えにくいですが、緑の矢印のところにも2頭幼虫がいます。


初めての菌床産卵ですからね。とっても不安でした。でも、ちゃんと産んでいてくれていて嬉しい。

菌床の中もかなり乾燥が進んでいて、下の方は多少湿り気があるものの、上部は完全に乾燥してスカスカの状態でした。

でも、そんなスカスカの菌床の部分にもちゃんと幼虫はいました。クワガタの幼虫ってホント乾燥に強いですね。
産卵木に比べると割り出しがすっごく楽。
手でポロポロ割っていけますからね。

塊を拾っては「パコッ、パコッ」って割って中に幼虫が入っていないか確認するだけ。
なんか化石を探しているみたい。

気が付いたら
「おっ、いたいた。こっちにもいる」
な〜んて、声を上げてはしゃぎながら割り出しをしていました(笑)。

やっぱ割り出しってとっても楽しいですね。
今回、菌床産卵をセットしたのは2ケース。
取り出した幼虫の数は19頭と16頭で合わせて35頭となりました。

菌床をセットしたケースには一緒に産卵木も1本入れておきました。

菌床から19頭の幼虫を割り出した方の産卵木からは、8頭の幼虫を割り出すことが出来ました。

しかし、菌床から16頭の幼虫を割り出した方の産卵木からは1頭の幼虫も出てきませんでした。

どうやらうちのメスたちは産卵木より菌床のほうが好きみたいです。
こいつが今回割り出した幼虫の中で一番でかいやつ。

頭部がでかく将来有望・・・・・と思っているのは私だけでしょうね(完全な親バカ・・・笑)。

さて次はたてに5本の産卵木を入れた産卵木産卵ケース(?)
普通の産卵ケースです。

去年はこの方法で沢山の幼虫を取ることが出来ました。今年も期待しております。

マットから出ている部分はほとんど削られていないんですけど、一本一本マットから引っこ抜いていくと・・・。

やっぱり埋まっている部分は削られていました!。このメスはかなり用心深いみたいですね。

でも、去年と違って削り方が少ない(涙)。

ほとんど削られていない産卵木も。
割り出してみると、元気な幼虫が出てきました。

出てきたのは5本中3本だけ。
メスを取り出すのが早すぎたかな?。
全部で21頭出てきました。

菌床から35頭、材から29頭の合計63頭となりました。

頭数的には去年と同じくらい。飼育するのにもちょうどいい数ですね。
割り出しの途中でこんなやつが!。

いきなりこいつがポロッと出てきた時は思わず「うげっ、なんだこりゃ、気持ち悪い」って叫んでしまいました。

不思議なもんですね、クワガタの蛹とたいして変わらないいんですけど、予想もしないときに出てくると思わずのけぞりたくなるくらいオゾマシイ(笑)。
「殺すのもかわいそうだし、飼う訳にも行かないし・・・・」
もといた場所に戻しておきました。乾燥しないように材ごと湿らせた新聞紙にくるんで雨や直射日光の当たらない場所においておきました。成虫になったらどこかに飛んでいくでしょう。

今回割り出していて思ったんですけど・・・。
左の写真は同じメスから取り出した幼虫たちです。

仕切りの左が菌床から取り出した幼虫たち。
右側が産卵木から取り出した幼虫たち。

大きさがぜんぜん違うんですよね。私が見ていた限りではメス親は産卵木から削り始めていました。

まぁ、先に菌床から産み始めたと言えばそれまでなんでしょうが・・・・。
こちらの写真は産卵木をたてに5本入れた飼育ケースから取り出した幼虫たちです。
上の写真と縮尺は同じになっております。

同じ日にセットしたんですから、生み始めた時期はほぼ同じだと思います。

こうやって比べると、やっぱり菌床産卵のほうが確実に大きくなっていると言えると思います。恐るべし、菌床産卵。

今回、菌床産卵で予想以上の成果を出すことが出来ました。
使用した菌床は「月夜野きのこ園」さんの「ベーシッククヌギ」です。
実は、去年生まれた幼虫用に買っておいたのですが、みんないっせいに蛹化してしまったので、使わずに在庫となっていた品物です。

買ってから1ヵ月半、部屋の中に放置したものを冷蔵庫の中にいれて、ビニール袋の内側に付いた水滴をきれいに抜き取ったあと、ビニールを剥がし部屋の中で3日ほど自然乾燥させたものを使いました。

菌糸ビンを交換するときって、菌床はコルクのように乾いているでしょ。
あの中でも幼虫は生きていられるんだから、菌床ブロックの水分はちょっと多すぎなんじゃないかなって思ってやったことです。

近いうちに水分をもっと飛ばした「乾式菌床」と普通の菌床ではどちらに卵を産むか実験してみたいと思います。

何はともあれ、今年も沢山の子宝に恵まれてハッピー!。
嬉しくて嬉しくて、今回も画像が多くなってしまいました。
またサーバーの容量を増やさないといけなくなってしまう(涙)。

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