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2005年7月30日 オオクワガタの菌糸ビン飼育
割り出しを1週間後に控えた今日、割り出しの準備を行いました。
準備と言ってもやる事はただ1つ、菌糸ビン作りです。

「初令から大きいビンに入れたほうが大型が期待できる」といった意見も聞きますが、今までの飼育経験から、割り出し後の幼虫はプリンカップに入れるのが一番良い方法の様に思えてきました。

一番の理由は経済的であるという事。
ある程度多目に作って、例えそれが余ってしまっても無駄が最小限で済みます。
また、小さい幼虫は菌糸ビンに移した直後に死んでしまう確率が高いですが、その場合でも無駄が少なくて済みます。

さらに、大きな菌糸ビンに幼虫を移し変える時、プリンカップだと丸ごと取り出した菌床を、割って幼虫を探す事が出来るので、まだ小さい幼虫の取出しが非常に楽ですし、誤ってつぶしてしまうという事故も防げます。

と、言うわけで、今日は昼から菌糸ビンならぬ菌糸カップ作りに勤しみました。
で、最も気になる添加剤ですが、今期はこれで行く事にしました。

じゃ〜ん、コラーゲンです〜。

コラーゲンといえば、なんと言ってもお肌ツルツル効果。
コラーゲンさえたっぷり食べさせておけば、羽化した時にディンプルの無いツルツルの成虫になっているでしょう!。

って、そんなわけ無い(^_^;)

コラーゲンってお肌ツルツル効果ばかりが有名ですが、実はもっと重要な役割があるんです。それは細胞を支えるという役割。

単細胞生物が多細胞生物へと進化できたのは、コラーゲンが細胞のひとつひとつをしっかり支えるようになったおかげ。
骨の無い幼虫にとっては、細胞を支える枠組みであるコラーゲンは、いうなれば体を支えている骨のようなもの。

コラーゲンをたくさん与え、細胞を支える枠組み作りが活性化されれば、大型の幼虫が期待できるのではないか。そんな期待から今回はコラーゲンでチャレンジです。
幼虫の成長期には幼虫の体を支えるコラーゲンを与え、蛹化が近くなったら成虫の体を支えるキチン・キトサンを与える・・・・この方法で行ってみようと思います。

他にも2,3の添加剤を試してみますが、それにつきましては後のお楽しみという事で。

菌糸ブロックを1つ崩してはプリンカップに詰めていくという地道な作業の始まりです。
「ブロック1つでプリンカップ何個できたっけ?」
う〜ん、覚えていない。

菌床1つにコラーゲン100グラム混ぜたものをプリンカップに詰めていきます。
出来上がったプリンカップは27個。
「へっ、こんなもんか・・・」
小さなプリンカップだから、もっといっぱい作れる思ったのですが、予想以上に少ない。

ブロックをもう1つ崩し、またコラーゲンを100グラム混ぜてプリンカップを作りました。

あわせて50個ちょっと。

サーモスタットを取り付けて23℃に制御された改造冷蔵庫に入れて再生させます。

「2個の菌床ブロックで50個のプリンカップ・・・あといくつブロックを崩せばいいんだ?」

産卵セットは4セット。産卵木を大量に入れた産卵セットです。今までの実績からすると少なくとも30頭は行くはず。

余裕を見て40頭・・・40頭X4セットで・・・160頭!。
う〜ん、なんかとんでもない数の産卵セットを組んでしまったような・・・(^_^;)

160頭となると必要な菌床ブロックは全部で6個。かなりの数。
ガーデンシュレッターを買っておけば良かった(笑)。

最初の2ブロックは思ったよりプリンカップが出来なかったこともあって、あっという間に菌床がなくなってしまいましたが、3ブロック、4ブロックと詰めているうちにだんだん事情が変わってきました。

いくら詰めても菌床がなくならない(^_^;)

単調な作業の上、だんだん指が疲れてきて結構きつい。
こうなってしまうと時間の経つのが遅くなる。人間の感覚というのは不思議なもんですね(笑)。

菌床をプリンカップ擦り切り一杯にすくって、それを両手で寿司を握るようにして詰めていきます。

「やっぱ、菌床は硬く詰めないとね」
柔らかいプリンカップですので、うまく力が伝わらず、なかなか硬く詰められません。それでもまだ見ぬ幼虫のためと一生懸命硬く詰めていきます。

しかし、だんだん指に力が入らなくなってくると
「プリンカップなんて菌糸ビンへ移すまでの仮住まいみたいなもんだしな」なんて勝手に理由を考えて手を抜いちゃうのでありました(笑)。

それでもなんとか110個のプリンカップを作り、ワインセラーの中へ。こちらのワインセラーも23℃に設定です。

プリンカップは全部で170個近くになりました。
これだけあれば不足するような事は無いでしょう。

冷蔵庫とワインセラーの中に整然と並んだプリンカップを眺め、心地よい疲れと共に達成感に浸っていると、あらぬ不安が脳裏をよぎった。
「あの親虫たちはちゃんと産卵していてくれているよなぁ」
来週まで不安な日々をすごす事になりそうです。

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