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2005年4月29日 蛹化そして羽化
前回の日記から少し時間が空いてしまいましたね。
ちょっと前回のおさらいをすると、30グラム近くまで育った幼虫の蛹化を促すために、温室の温度を上げた所まででしたね。
で、今回はその続きです。

幼虫たちはこちらの思惑通り蛹室を作って蛹化をはじめてくれました。最初に蛹化し始めたのはメス。
そして、2、3の例外はありましたが、ほぼ体重の軽いオスから順番に蛹化が始まりました。

そして最後に蛹化の確認が取れたのが左の写真のオス、25gのやつです。

そう、そうなんです。あの29グラムの幼虫は側面に出てこないため蛹化の確認が出来ないんです。ウェ〜ン(T_T)
これから先、いったいどれくらい不安な日々を過ごすことになるんだぁ〜。

なんて思っているうちに月日は流れ・・・・
そうなんです、定期的に更新が出来なかったので月日が流れるのが早いんです。
しっかり付いて来てくださいね(笑)。

先に蛹化したメスたちがドンドン羽化し始めました。そして羽化の流れはオスたちまで及ぶようになりました。

オスの羽化はもちろん蛹化の早かった小さなオスから。左の写真は22gの幼虫が羽化した姿。大きさ的には70ミリ前後といったところでしょうか。

この期に及んでも29gの幼虫の菌糸ビンには何の変化も現れません。

日が経つにつれ、羽化した個体がドンドン増えていきます。

そしてとうとう蛹の姿が観察できた個体の中では、一番大きなやつが羽化してしまいました。

「29gの幼虫はどうなっているんだろう」
無事蛹化できているだろうか?。もう羽化してしまっているだろうか?それとも・・・・。
期待より不安ばかりが頭をよぎります。

25gの幼虫が羽化したのをきっかけに、意を決して29gの幼虫の菌糸ビンを掘り返してみる事に。

菌糸ビンのフタを開けて、上の菌床から慎重に、慎重に掘り出していく。

「25gの幼虫が羽化したばかりなんだから、29グラムの幼虫はもう少し時間がかかるはず」
3cmくらい掘ったところで、そんな不安が頭をよぎった。
タイミングとしては羽化している途中に出くわす公算だって大きい。
「今日はやめにして来週にしよう」

不安から逃れたいと思う気の弱い私より、優柔不断な私のほうが強かった。
どっちの私が勝っても、他人に誇れる事じゃないけどね(笑)。

そして一週間が過ぎ・・・・・

29gの幼虫の掘り出し作業が再開されました。

菌床をフォークで慎重に掘り出していく。
ちょうど菌糸ビンの半分くらいまで来た時、ボロッと剥がした菌床の下に小指の先程度の穴がぽっかりあいているのが目に入った。

「!」
息を呑んだ。どうやら蛹室らしき空間の天井に穴が開いたようだ。

早く光の元でその穴の中を覗きたい気持ちを抑えつつ、周りの菌床クズが間違ってその穴に入らないように慎重に取り除く。
すべての菌床クズをきれいに掃除した後、太陽の光が穴の奥を照らすように菌糸ビンを傾けながら、その穴の奥にあるであろう何かを覗き込む。

「黒く変わり果てた姿か、それとも幼虫か蛹か成虫か?」
覗き込んだ先に見えたものは・・・なんと、紛れも無いあの美しい曲線で形成された大アゴ!。
「おおおっ!」
すべての不安の重圧から今解き放たれ、そして最高の喜びをかみしめる至福の時間。
これだからオオクワガタはやめられない。

その大アゴはまだ羽化したての色をしている。
「やっぱ先週掘り起こしていたら大変なことになっていたな」
自分の判断の正しさを自我自賛しながら、フタをする。
すぐにでも掘り出したところだけど、まだ外骨格が固まっていないでしょうから無理は出来ません。

「いや〜、なんとか無事羽化してくれたなぁ〜」
一通り喜びを噛み締めると、新たな不安が鎌首をもたげる。
「前羽に傷なんか付いていないよな。後羽はきちんとしまえているよな」
不安が不安を呼び居ても立ってもいられなくなってしまいました。

「もうちょっとだけ掘ってみよっか」
私らしい(^_^;)

菌糸ビンのフタを開け、小さな穴に小指を突っ込み、天井部分の穴を広げるように掘り始める。
「もう少し掘ってみないと分からないなぁ」
少し掘っては中を確認し、また少し掘っては確認する。

とは言っても、穴が開いたのはアゴの先端部分。羽が無事かどうか確認するには天井の部分を全部取っ払わないと無理。

と、言うわけで、結局全部取っ払っちゃいました。まぁ、なんと意思の弱いこと(笑)。

心配していた羽も無事な事が分かり一安心。
これで今日からゆっくり眠ることが出来ます。

早く体長の測定がしたいですね。
でも、ここまで来たら後はあせらず時間が過ぎるのをゆっくり待つしかなさそうです。

完全に固まるまであと一ヶ月くらいはかかるでしょうか。
80ミリはちょっと無理そうですが、70ミリ後半くらいは期待できそうです。

「天井取っ払っちゃっても大丈夫だよなぁ〜」
「天井が無いと、うまく足がひっかからなくて、寝返りが出来ないかも」
結局、不安というものはいつまで経っても尽きない物ですね。

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