最近、カラス対策として黄色いゴミ袋が脚光を浴びている。
人間の目には半透明に見える黄色いゴミ袋も、カラスの目には不透明に見えるらしい。
夕方のニュース番組などで、その効果を検証する番組をよく目にする。
しかし、実験方法があまりにも稚拙すぎ。
今使われている白い半透明のゴミ袋と、あたらしい黄色い半透明のゴミ袋にエサを入れ、2つ並べてカラスがどちらを選ぶか検証するものばかり。
そんなの実験しなくても、カラスはとりあえず中身が見える白い方に行くに決まってる。
問題はその後だ。白い袋のエサを食べつくしたカラスは、たとえ飢え死にしても黄色いゴミ袋の中身は確認しないのだろうか。
都内のゴミ袋がすべて黄色に変われば、増えすぎたカラスの一部は飢え死にすることになる。色が変わって中身が見えなくなったとはいえ、同じ形の物が同じ場所に置いてあるのだから、飢え死にする前に突付いてみる位の事はするだろう。
さらに言えば、黄色いゴミ袋の中にエサがある事を知ったカラスは、たとえ中身が見えなくても、黄色い袋を突付くのではないだろうか。
赤いボタンと青いボタン。赤いボタンを押した時だけエサが出るようにしておけば、エサが欲しい時は赤いボタンを押すくらいの知恵をカラスは持っている。
黄色い袋を突付けばエサが出るくらいの学習は難なくこなすでしょう。
黄色い袋の中にエサがある事をずっと秘密にすることなんて不可能。白い袋がなくなり、飢え死に寸前になったカラスは、黄色い袋にエサが入っていることを知ったとたん、それこそ死に物狂いで黄色い袋を突付くはず。今まではエサがある袋のみ効率よく攻撃していたが、中身が見えなくなれば非効率だが、すべての袋を攻撃するようになる。そうなると、かえってゴミが散乱する事になるのではないか。
クルミの中身が美味しい事をどのように覚えたかは知らないが、一度覚えたらクルミを道路の真ん中に置き、車にひかせ殻を割って中身を食べる程の知恵を持つカラスの事、黄色いゴミ袋の中身を想像し、突付く位の事は難なくこなす事でしょう。 |