<ミスバイト 編>
深夜から始まるサッカーの試合を見るために無理して起きていたんだけど、かなり時間をもてあましてきたので、暇つぶしにロッドを振りに行ってきました。
今日は夕方まで雨が降り続いていたので、草原の雨水が海に流れ込んでいるポイントに迷わず直行。雨水で昆虫などが流されるのを小魚たちは知っていて、その小魚を目当てにシーバスが集まって来ることがあるんですよね。
しかし、流されるのは昆虫ばかりでなく、木の枝や、枯れ葉、枯れ草なども流されていて、それらが頻繁にルアーに引っかかると、集中力を維持するのが難しい釣りです。
とりあえずパイロットルアーのNJ-85をキャスト。
すると1投目からいきなり「ブリン」というアタリ。
乗らなかったので、そのままルアーを引き続けるとまた「ブリン」というアタリ。
嫌な予感。
この「ブリン」というアタリ、連発するけどまともに乗ったためしがない。
原因はいくつかあって、例えば引っかかったクラゲの身をフックが引き裂きながら進む時に「ブリン」という感触が伝わってくる事があります。クラゲが大量発生したときなんかは、「ブリン、ブリン」の連発で、本当のアタリの時に合わせの判断が遅れる事もしばし。
しかし、クラゲの場合は魚が追い付けないような高速でルアーを引いても、必ず「ブリン」と引っかかりますのですぐに判断できます。
他には黒鯛。「ブリン」の原因を究明しようと昔、試行錯誤したことがありました。
「食う気が無いなら、引っ掛けてやろう」と考えたとき、ヒントになったのが鮎の共釣り。
ルアーのテールアイに20センチほどの釣り糸を結び、その先に小さなフックを付けてキャスト。すると「ブリン、ブリン」とルアーにちょっかいを出していたものが、鮎の共釣りのごとく見事に引っかかって上がってきました。
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そいつの正体は黒鯛。
20センチにも満たない手のひらサイズの黒鯛が、スローリトリーブのルアーのテールフックを突っついていたようです。
黒鯛にしてみれば、バチをシッポから吸い込むようなイメージだったのでしょう。
このサイズの黒鯛の口は指がやっと入るくらいの大きさ、乗らない理由が分かります。 |
しかし、黒鯛はデッドスローのルアーには良く反応するものの、ミドルスピード程度にルアーの速度を速めると、とたんに反応がなくなります。
「ブリン」の正体の本命はチビシーバス。
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サイズはさまざまですが、フックが口に入らない程度のチビシーバスが、やたらとルアーを突っつくケースがあります。
食う気は無いのでしょうけど、群の中に入ってきた見知らぬ存在に対し、集団で追いかけ、勇気のあるヤツが警告の意味で尾びれを突っつくといった感じでしょうか。
シーバスのミスバイトだと思って粘ってみても、ほとんどフッキングしないのはこのためです。 |
そして、今日もその「ブリン」の猛攻を食らってしまいました。中速のリトリーブでもしっかりアタックしてくるところを見ると、チビシーバスのようです。チビシーバスが雨で流された昆虫を目当てに集まってきたようです。
沖から引いてきたルアーに対し、岸際から5メートルほどのところで、2,3回「ブリン」とバイトしてきます。
浮いている昆虫を食べているのだろうと思い、ナイトレイドを投げてみましたがいきなり反応がなくなり、チビの下にいるであろうまともなサイズのシーバスを狙ってタイトスラロームを投げてみましたがこちらもまったく反応無し。
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食べやすいようにとNJ-85と同じレンジでCDSRをキャストすると、やっとまともなサイズ・・・といってもこのサイズですが(^_^;)・・・がバイトしてきてくれました。
これくらいのサイズなら、フックが口の中に入りますので、何とか釣ることは出来ますが、もう少し手ごたえのあるサイズが釣りたいですね。 |
と、言うことで少し移動。
飽きもせず「ブリン」とちょっかいを出してきますので、チビシーバスのいる範囲はもう把握済み。そこから30メートルほど左に行った場所で釣ってみる事にしました。
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5,6投したときにいきなりゴンッというバイト。
「ブリン」ばかりでしたので、かなりの衝撃に思えましたが、上がってきたのはこの場所ではアベレージとなる40cm。
もう少し大きいのを予想していたんですけどね。しかし、良いテンポです。 |
写真を撮るのももどかしく、更なる獲物を求めてキャストを繰り返したのですが、まったく後が続きません。
「う〜ん」
チビシーバスの集まり方を考えると、もう少し魚影は濃いと思っていただけにちょっと拍子抜け。仕方ないので移動です。今度はちびシーバスのいるエリアの右側に移動。
移動の途中でチビシーバスがいる場所にキャストしてみると、また「ブリン、ブリン」というバイトを連発。彼らだけは期待を裏切らないようです(笑)。
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さあ気を取り直し、ルアーも変えて再チャレンジです。セレクトしたルアーはNJ-85。
すると、3投ほどでHIT。
さっきより少しサイズは落ちますが、こちら側にもシーバスは付いているようです。 |
が、やはり後が続きません。
仕方ないのでまた左側に移動。しかしノーバイト。そしてまた右側に移動。
ルアーもNJ-85のレッドヘッドにチェンジ。スローよりちょっと速いスピードでダダ巻きをしていると、モワッとした感触がロッドに伝わってきました。
いつものゴミ以外にも、雨水で流された枯れ葉や枯れ草など、たくさんの異物に悩まされていますので、思い切ったアワセは躊躇したものの、保険程度に軽くアワセを入れ、そのままのラインテンションを保つようにゆっくりロッドをあおる。
すると、ブンブンというヘッドシェイク。シーバスです、間違いありません。
しかもこのエリアではなかなか釣ることの出来ないスズキクラスかも。
足場が低いので、ドラグを閉めて一気に寄せにかかることも出来たのですが、ばらす可能性が高くなってもファイトは堪能したい。それが私流。
しなるライトゲーム用ロッド、唸るゆるゆるドラグ。気分はメーターオーバー(笑)。
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上がってきたのはスズキにはちょっと足りないフッコ。
しかし、この場所ではかなりの良型です。
そしてファイトも十分堪能できました。
今日は時間があったので2時間ほど釣りを楽しみましたが、この後はまったくアタリが遠のいてしまいました。 |
しかし帰り際、チビシーバスがいるエリアにルアーを投げると、元気良く「ブリン、ブリン」とアタックしてきてくれました。大きくなってもそのファイティングスピリットを忘れないでね。
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