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冬眠明け


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厳しい冬の間、何も食べずに過ごすカナヘビ。
秋までに十分な栄養を蓄え、そして冬の空腹に耐えられたものだけが春を迎えることが出来ます。

飼育下で、コオロギを好きなだけ食べることが出来たカナヘビでさえ、冬眠明けはガリガリにやせ衰えてしまいます。

冬眠明けで一番必要なのは水です。

生物は食料が無くても水さえあれば多少生き延びることが出来ますが、水が絶たれるとそう長くは生きられません。

冬眠中のカナヘビにとっても、飢えより渇きのほうが深刻のようです。

カナヘビは普通、舌をペロペロと出して水を舐める様にして飲みますが、冬眠から目覚めた直後のカナヘビが、水中に頭を突っ込んで水を飲み始めた事がありました。

外敵も見えなければ、呼吸もできないような状態です。こんな状態で水を飲むほど追い込まれていたということでしょう。

水を一通り飲み終えると、水浴びを始めた事もありました。

真夏の暑さの中でも水浴びなどしないカナヘビが、自ら自分の体を水に沈めていました。

カナヘビを冬眠させるのは難しいといわれており、ほとんどのカナヘビが冬眠中に死んでしまうといわれておりますが、その原因は乾きにあるのではないでしょうか。

野生のカナヘビは、冬眠場所に流れ込んでくる雨水などを飲んで渇きをしのいでいるの可能性があります。飼育下では雨が降らないため、渇きによって死んでしまうのではないでしょうか。

まだ推測の段階ですが、冬眠中のカナヘビにはスポイトなどで水を飲ませたり、早春の暖かい日などにはカナヘビの体に直接霧吹きして水分補給をしてあげる必要があるかもしれません。

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