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2006年06年17日 カワラ材
先々週ペアリングを開始したクワガタのメスたちは、1週間のペアリング生活後、栄養を付けさせるために単独生活に入りました。

単独生活中のメスたちは、やる気満々。
ちょっと目を放した隙にゼリーを平らげ、次のゼリーをよこせと言わんばかりに、空になったゼリー容器の底に穴を開けている者や、針葉樹のエサ皿をガリガリかじってデモンストレーションを行っている者など、猛者ぞろいで頼もしい限り。

メスのほうは準備万端のようですので、こちらも産卵セットの準備に取り掛かりました。

今回は、産卵セットのために特別に用意したものがあります。

それは「カワラ材 」。

オオクワガタの産卵材としては超高級の人工カワラ材、それを4本も購入してしまいました。

前に並んでいるのが人工カワラ材です。
ちなみに後ろに並んでいるのが、いつも愛用している普通の産卵木です。

ショップから送られてきた菌糸カワラ材は、回りは白枯れしているものの、普通の産卵木と形はまったく同じものが2本(写真両端)、そしてカワラ材の下にコブのようなものが付いているのが2本(写真中央)。

「なんだ、このコブみたいなやつ」

手で剥そうとしましたが、かなり硬くて取る事が出来ません。
柔らかいようで硬い・・・なんかゴムのようなものがカワラ材にがっちりくっついています。

たぶん他の2本は簡単に取る事が出来たものの、この2本は取る事が出来なかったので、そのまま出荷したのでしょう。しかし、これを付けたまま産卵セットに入れる訳には行きません。こんなゴムみたいなものが付いていたら、オオクワガタが産卵意欲をなくしてしまうかもしれませんからね。

とりあえずその正体を確かめるべく、スコップでゴムの部分を削ってみました。

すると、中から見慣れたもが出てきました。

「これは菌床ブロック」
そう、カワラ茸の菌床ブロックのようです。

どうやら人工カワラ材というのは、カワラ菌床ブロックにシイタケのホダ木を突き刺して作っている様です。

しかし、普通の菌床ブロックと違うのが、表面についている菌糸の量。厚さが5ミリほどあり、それがさらに固まって硬いゴムのようになっています。

カワラ茸の菌床ブロックは、表面は硬いものの中は柔らかいので、スコップを産卵木に沿って突き刺すと、それほど力もいれずにきれいに取り去ることが出来ました。

なんかカワラ材の現物を見た感じでは、自分でも簡単に作れそう。
普通の産卵木を電子レンジで殺菌したあと、周りをカワラ菌床で包んでおけば、簡単に菌糸カワラ材が作れるかも。カワラ菌床をヌカ床みたいにして、キュウリを漬けるような感じで産卵木を次々に漬けていけば、カワラ材が大量生産できるかも。夢が膨らみます(笑)。

大きさは特大サイズ。

いつも使っている高梨農園さんの「太」に引けをとらないほどの太さです。

これだけ太ければ、オオクワガタの幼虫がザックザク。

「ジュル」

思わずよだれが出てしまいました。

さっきから、何かと高橋農園さんの産卵木と比べておりますが、ご推察の通り、今回もドルクスデザイン名物比較実験となっております(笑)。

サイズが似通った2本の産卵材。

1本は私の経験から、一番産卵数が多く望める太くて柔らかい産卵木。
高橋農園さんの「太超柔軟材」です。

そして、もう1本は多くのショップが多産を前面に押し出して販売している菌糸カワラ材です。

どちらの産卵材も立てた状態で上部を1cmほど残してマットに埋め込んだ産卵セット。
これを4セット用意しました。

今回の実験では、産んだ卵の数もさる事ながら、割り出された幼虫の大きさも重要と思われます。幼虫が大きいということは先に産卵したということ。すなわちそれはオオクワガタのメスの好みの表れであるとも言えます。

さて、どんな結果が出ますでしょうか。

そしてもうひとつ。

プラスチックケース「大」に、太目の産卵木を1本置いて、マットで半分埋めただけの単純な産卵セットを用意しました。

こちらは、交尾から1年たっても産卵可能かどうか調べるための実験用産卵セットです。

ちょうど、去年の今頃交尾をしたメスがいます。もちろん交尾のあと、産卵セットには移していないので産卵できずに冬を越しています。

もし、1年前の交尾でも産卵が可能ならば、寿命で今年の冬は越せそうも無いオスの遺伝子を、来年産卵予定のメスに託すことが可能になります。

果たしてどんな結果が出ますでしょうか。

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