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2008年5月17日 産卵木
早いもので、また1週間が経過しました。今日も恒例となりつつある産卵木の交換です。
もちろん、先週から一度も産卵セットの中を覗く事なくすごしてまいりましたので、オオクワガタのメスたちとは1週間ぶりの対面です。

さあ、どんな感じでしょう。

先週は、不安な要素が多かったとはいえ、とりあえずは産卵木を削っていてくれました。
とは言うものの、オオクワのメスたちにとって、手ごろな産卵木が目の前にあれば「とりあえず削っちゃおう」と言うのが本能。実際に産卵の意思があったかどうかは定かではありません。

今回の種親のメスたちは、生まれてはじめて産卵木と言うものに触れたわけですから、なおさらです。しかし、ただ単に本能だけで削っていたとしたら、先週の時点で既に思う存分産卵木削りを楽しみ、もう十分満足しているものと思われます。

欲望を満足させてなお、産卵木を削っているか。

そう、今週の結果こそが非常に重要な意味を持っているような気がします。

「さて、どいつから産卵木を交換しようか」

先週の結果をホームページでもう一度確認しながら考える。

「一番期待が持てるやつからにしようか」

先週一番良い結果だったのは4番目にあけた産卵セット。
しかし、もしそいつが不発に終わったら、一気にへこむ。

「やっぱ、先週と同じ順番が一番だよな」

結果的に、一番期待が持てる4番目の産卵セットが最後になりますので、もし最悪の結果が続いたとしてもモチベーションは最後まで保てそうですしね。
と言う事で、今回も産卵セットナンバー「1」からオープンです。

「おおお〜〜」

フタを取り、フタとケースの間に挟まった新聞紙を取り除くと、そこにはかなり良い感じに削り込まれた産卵木が横たわっていました。

こいつはかなり期待が持てる削られ方・・・と言うより、成功例とも言えるような産卵木です。

ゴソゴソゴソ・・・

産卵木の上で作業をしていたオオクワのメスが、産卵木の裏側に逃げていきます。

「さて、産卵木の裏側は」

逃げていったメスを追うように、産卵木をひっくり返してみると・・・

メスは、産卵木の縦方向に自分がすっぽりと隠れる事ができる溝を掘り、そこに身を伏せておりました。

このメス、もし産卵していたとしたら、よっぽど用心深いメスのようです。

取り出した産卵木を先週と同じように飼育ケース(小)に移し、発酵マットで埋め戻し、また新たな産卵木を産卵セットに投入しました。

1セット目の結果を見る限りでは、先週よりずっと期待をしてもよさそうな雰囲気です。
さあ、2セット目。

「むむ?」

なんか、あまり良くない感じですが、だまされてはいけません。

産卵木の樹皮はきれいに剥がされていて、幹の上に乗っかっているだけの状態です。

その樹皮をどければ、そこには素晴らしい光景が広がっているはず。

ほら・・・・ね。

と、言いたい所ですが、なんとも中途半端な削られ方。

横にチェーンソーで切込みを入れたような感じなら、最も産卵確率が高い削られ方ですが、チェーンソーの切り込みと言うにはちょっとノッペリしていて・・・・。どちらかと言うとメスの隠れ家って感じ(^_^;)

まあ、あまり気にせず、次、行ってみましょう。

「おお〜、これだよ、これ!」

思わず叫んでしまいそうな、見事な切り口。
チェーンソーの切込みとはまさにこの事。

こいつはかなり期待が持てます。

産卵木の直径の半分ぐらいまで、切込みが入っています。

これだけの切込みを入れるとなると、さすがに1週間では終わらないようで、メスは作業の途中のようです。

と、言う事は、切り込み作業が完了してから産卵すると言うスタイルだと、産卵はまだと言う事に・・・・。不安の種は尽きません(笑)。

先週一番期待する事ができた4番目の産卵セットです。なんか「おやっ?」って感じですね。

でも産卵木の樹皮はきれいに取り除かれておりますし、右の所がちょっと削られておりますので裏側に期待です。

裏側は・・・

「ありゃ!」

なんと、ケースが動いた事など気にも留めず、メスは産卵木を削っている最中。

う〜ん、こんなに大胆で、産卵に執着するメスを見たのは初めて。まさに肝っ玉母さんです。

先週いっぱい削ったから、今週は週明けに少し休んでいたのかな。だから作業がはかどらず、あせって仕事をしていたのかも。

先週、まったく産卵木を削っていなかった3番目のメスは、今週、とんでもない作業量をこなしてくれておりますので、オオクワガタの産卵木削りには、メリハリがあるのかもしれませんね。

とは言うものの、この4番目のメスの産卵木には、小さく掘って埋め戻したような痕が、あちこちに見られました。

大きく削ったり、小さく削ったり・・・・。

メスの個性なのでしょうか、それとも産卵木の状態によって使い分けているのでしょうか。

1つひとつ観察しながら産卵木を取り出していると、今まで感じなかった疑問や、気が付かなかった点がどんどん出てきて、とても好奇心をくすぐられます。

種親の4頭は、ほとんどエサを食べていませんでした。来週産卵木を交換する頃には、産卵を始めて3週目と言う事になりますので、メスたちもそろそろ産卵を中断して栄養の補給を行う頃。古くなったエサを取り出して、新しいエサと交換しました。

今回の結果をみれば、産卵している事ほぼ間違いないでしょう。ホッとしたと言えばホッとしましたが、「もしかしたら無精卵・・・・」なんて、新たな不安が沸いてきて、気が休まる事がありません。

来週になれば、最初に取り出した産卵木から最初の幼虫が孵っていてもおかしくない頃。
ケースの底に元気な幼虫の姿が見られれば、全ての不安が払拭できるのですが・・・・。

最低でもあと1週間はストレスが溜まる日々が続きそうです。


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