ブリードするにあたって、オオクワガタが羽化後、どれくらいの期間で蛹室から出て来るかという事はそれほど重要では無いようですが、オオクワガタが自分の意思で蛹室から出てくるのは、オオクワガタに何か変化があったからだと思われます。
喉が渇いたのか、お腹が減ったのか、それとも繁殖できるようになったのか。
後食や成熟期間にも関係がありそうです。
推測だけでものは論じられませんので、観察を通してその真相に迫ってみたいと思います。
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実験方法ですが、温度変化によって蛹室から出てきてしまっては意味が無いので、比較的温度変化が少ない温室を実験場所に選び、羽化日が分かっている12頭の新成虫を観察することに致しました。 |
最初に蛹室から出てきたのは、2006年7月17日に羽化したメスで、8/23に蛹室から出てきた後、8/26には後食をはじめました。
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まさかこれほど早く後食が始まるとは思ってもいませんでしたので驚きでしたが、このメスが出てきた菌糸ビンを調べてみたところ、カラカラに乾燥しておりました。
どうやらこのメスは、喉の渇きに耐えかねて蛹室から出て来たようです。
2日ほどゼリーを食べる姿を見かけましたが、その後はマットに潜ったままで、しばらくゼリーを食べる様子を観察出来ませんでした。
栄養については数ヶ月分の蓄えがあるものの、水分については蛹室内の湿り気が頼りなのようです。 |
実験開始から特別な条件無しに最初に蛹室から出てきた個体は、7/26に羽化したメスでした。それ以前に羽化した個体もおりますので、蛹室から出てくる日数にも個体差がある事が分かります。
羽化してから蛹室の中にいた日数の平均は約120日、4ヶ月にもなります。
中には羽化してから200日以上も飲まず食わずで蛹室の中にいた個体もおりました。
冬眠なら、これくらいの期間の絶食は可能だと思われますが、26℃以上に保たれた温室の中での実験で、これほど長期間の絶食に耐えられる昆虫など他にいるのでしょうか?。
驚きです。
蛹室から出てくるまでの期間
(26℃〜28℃の温室内にて実験)
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羽化日
2006年
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蛹室から
出てきた日
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蛹室にいた
期間
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後食日
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コメント
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♀
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7/10
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10/30
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112日
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11/5
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7/17
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8/23
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37日
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8/26
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菌糸ビンが乾燥していた
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7/22
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12/10
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141日
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12/13
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7/26
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10/19
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80日
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10/23
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8/14
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1/14
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153日
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1/21
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8/14
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3/3
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201日
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3/3
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8/25
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2/18
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177日
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2/21
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♂
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7/26
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11/8
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105日
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11/9
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体長62mm
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8/17
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10/22
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66日
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10/23
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体長71mm
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8/19
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2/12
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176日
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2/13
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体長66mm
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8/25
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11/8
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75日
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11/10
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体長68mm
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9/10
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2/12
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155日
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2/13
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体長68mm
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9/18
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11/21
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64日
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12/5
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体長75mm
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