HOME > オオクワガタ > オオクワガタ飼育 > 04年度オオクワガタ飼育日記

前へ 次へ 
2004年3月14日 04年度第1回割り出し
いや〜、最近お仕事のほうが充実しちゃってて、仕事から趣味まで分単位のスケジュールです(笑)。こんな時代に仕事をたくさんもらえることに感謝しつつのホームページ更新です。

さて、今日は待ちに待った割り出しの日です。贅沢菌床産卵が1ケース、乾式菌床産卵が1ケース。しかし、どちらともまったくの望み薄。
「どちらから割り出しを行おうか・・・・」
やっぱり、可能性がほとんどない乾式のほうからだね。

こちらの菌床は破壊しつくされてほとんど原形を留めていません(前回の日記参照)。
それでも、崩れた菌床のかけらを一つひとつ拾い上げては割ってみる。
これもいない・・・ここにもいない・・・・食痕もない・・・・
むなしい作業が続きます。

土に戻った菌床のスミまできっちり確認した後、ため息を1つ・・・。
結果は聞かないで(笑)。

気を取り直して贅沢菌床産卵。こっちは多少ですが期待が持てます。
まずは産卵木を引っこ抜いて確認してみる。
「削った跡がない・・・」
ほとんど原形を留めています。多少かじった跡はあるものの、洞を掘って中に産卵したような形跡はありません。

柔らかい材料ですし、2ヶ月近くも湿った状態にしてましたので手で簡単に裂けます。
一本一本スルメを裂くように確認する。
これもいない・・・ここにもいない・・・・食痕もない・・・・
むなしい作業が続きます。
結果は聞かないで(笑)。

最後の望み、菌床です。
前回菌床産卵に成功したときと同じように、全体的に原形を留めていてとってもいい感じ。

上から1/3ぐらいのところに横に広い空間が出来ていますので、とりあえずその空間を利用して上下に分けてみる。

が、幼虫は発見できず。
「やっぱ、だめかぁ〜」

上1/3はかなり乾燥が進んでいて幼虫が棲むにはちょっと厳しそう。となると、期待が持てるのは下2/3。しかし、ここまでくるともはやあきらめモード。やる気もうせてふてくされ(笑)。







パコッ!
何も考えず、ただ流れ作業を行うように下2/3の菌床を無造作に割ってみると、なんとそこには幼虫が!。

「ウソッ!」

わが目を疑いました。一瞬雑虫かと思ったほど。
まさかいるとは思わなかったのでデジカメを用意していませんでした。

「まぶしいけど、ちょっとの間だからガマンして待っていてくれ!」

あわててデジカメを引っ張り出して戻って来て、まぶしい光と冷たい外気にされされて怒りをあらわにもぐっていく後姿をなんとか撮影。

「よっしゃー!」こうなると俄然やる気モード。腕まくりをして気合を入れて慎重に幼虫を取り出す。
「ちょっと、小さいな」
産卵は終盤に行われたみたい。取り出した幼虫をスプーンですくって・・・・すくって・・・・・

「菌糸ビンがない!」

菌糸ビンは温室に入れたまま。あわてて菌糸ビンを取りに行く。あまりの期待の低さにデジカメも菌糸ビンも用意してなかった(^_^;)
撮影で待たされた上、スプーンの上でも待たされた幼虫は怒髪天を突いていました。ゴメンナサイm(__)m

この後はもうイケイケドンドン!。
「おっ、いたいた。こっちにもいた!」
歓喜を上げながらの割り出し。割り出しはホント楽しいね〜。
次から次へと幼虫が出てきます。しまいには「菌糸ビン足りるかぁ〜」なんて違う心配をしてみたりして(笑)。

結局、この菌床からは17頭の幼虫を割り出すことが出来ました。かなりうれしかったので写真多めです(笑)。

1月1日に冬眠から起こし、1月10日にペアリング開始。1週間後には産卵セットという強行スケジュールでしたが産卵してくれてありがとう!。

でも、ちょっと産卵数が少ないかな?。産卵ケースから取り出したメスは順調にエサを食べてやる気満々です。

通常の菌床産卵セットを組んで更なる産卵に期待しようと思います。ちょっと欲張りすぎかな(^_^;)

幼虫には最適な24℃という温度が、産卵には低すぎるのではないかと思って第2温室を作る予定でしたが、どう計算しても足りないことが分かったのであきらめました。
何が足りないかって?それは・・・・・「ワット数」

500Wのヒーターを2つ。他にも熱帯魚のヒーター、人間用のファンヒーターや加湿器、パソコン、テレビ、ビデオ、蛍光灯・・・・。全部消費電力を調べて計算したらどうしても足りない。
もちろん、クワガタや熱帯魚のヒーターはいつも稼動しているわけではないけど、偶然一斉に動き出したら・・・ボン!。そのときパソコンがハードディスクにデータを書き込んでいたら・・・・
恐ろしい(^_^;)
というわけで第2温室は中止となりました。

17頭の幼虫のうち12頭はビンのふたをせずに高濃度酸素ケースに入れました。
しかし、高濃度酸素発生器の騒音は予想以上、仕方ないのでアロマオイルを入れるための円筒形の容器は使わないことにしてチューブを直結しました。

湿度を加えられないのが残念ですけど、音がかなり静かになりますからね。湿度は霧吹きでなんとかしましょう。

さて、菌糸ビンの中の酸素はどうなっているのか調べるために作った3本のPPボトルのうち一本は再生の過程を調べるために使いました。

1日後
4日後
6日後

1日後はほとんど菌糸が再生していない状態でしたがPPボトルの底には酸素はほとんどなし。5.9%となっておりますが、数字はもっと下がっていく勢いでした。耳をつんざくようなアラームがビービー鳴るので途中で測定をあきらめました(笑)。

2日後と3日後も1日後とほとんど同じ酸素濃度。変化が現れたのは4日後。
底のほうまで一通り菌糸が回った状態で酸素濃度が7.8%。さらにビンの底まで完全に菌糸が回った6日後では酸素濃度が13.7%まで回復しましたが、大気レベルの21%には及びません。人間なら完全に死んでます。

残りの2本は菌糸ビンをひっくり返したときの効果を調べるために使いました。
日曜日に菌糸ビンを作って、1週間再生。土曜日の朝にひっくり返して、次の日の日曜日に使うと言う設定のもと、菌糸ビンの底にたまった酸素の濃度を調べてみました。

ひっくり返さなかったビン
ひっくり返したビン

まっ、まずい。やっぱひっくり返さなかったほうが酸素濃度が高い(^_^;)
菌糸の再生中はビンの中の温度が上がるから、暖められた空気がどんどん外に出て行く「ひっくり返さないビン」の方がしっかり換気されていたわけね。

菌糸はほとんど回った状態で、側壁もほとんど真っ白でした。ただ、下3cmぐらいが写真の通り真っ白になっておらずダマが残っている状態での実験です。

側壁が全て真っ白になって菌糸が休眠状態に入って発熱がなくなったら、違った結果が出てくるかもしれませんので、この実験は1週間後にもう一度調べてみようと思います。
とりあえず、詰めたあと1週間程度のビンはひっくり返さないほうがいいみたいです。

前へ   このページの先頭へ   次へ

HOME > オオクワガタ > オオクワガタ飼育 > オオクワガタ飼育日記
ペアリング準備 テラリウム オオクワガタのペアリング
贅沢産卵セット 産卵終了 産卵開始?
オオクワガタ飼育 第1回割り出し 割り出しVar1.1
割り出しVar1.2 彼女のお気に入り 化学の実験
ワインセラーへ 菌床産卵って 80ミリを狙える幼虫?
ガラス瓶 続・ガラス瓶 オオクワガタの越冬準備
オオクワガタの越冬 自慢の飼育幼虫 幼虫の前進方法