前回「産卵終了」を書き終えた後の事。
産卵終了なんですからメスを産卵ケースから取り出そうとしたとき気が付いた。
「どーやって取り出すんだ?」
乾式菌床産卵のほうは崩れた菌床の裏でメスを見つけることが出来ましたが、贅沢菌床産卵のほうはどこにメスがいるのか見当も付かない。
産卵木や菌床を掘り起こしてしまえばよいのですが、メスは最高の環境で産卵しているはずですから割り出しまでこのまま保管しておくのが私の方針。
「そのうちノコノコ歩いているところを捕まえられるかなぁ〜」
菌床に穴を開けていたほうのメスはエサを食べていたのでその可能性はありますが、もう1つのほうはこの1ヵ月一度も地表に出てきた様子がないので望み薄。
でも、よ〜く考えてみたら、一度も地表に出て来ていないほうのメスは産卵もしていないでしょうから、別に取り出さなくてもいいんですよね。
贅沢産卵セットが贅沢冬眠セットに変わってしまいましたけど、とりあえず一件落着(笑)。
3日後ぐらいに菌床に穴を開けていた方のメスは無事回収することが出来ました。
それから日々幼虫は観察していたんですけど、産卵セットのことはすっかり忘れていました。特に意識していたわけではないんですけど、取り出さないままにしておいたメスがちょっと気になって、今日産卵ケースと言うか冬眠ケースを覗いてみると、なんとケース内に異変が!。
|
「おー、これは!」
産卵木が削られています。表面にちりばめた転倒死防止用の木の皮もどかされ、産卵木を物色するためにマットも掘られています。
そして、一番太い産卵木が底のほうまでざっくり削られていて、その右の木も削られた跡が!。
さらに右の産卵木にいたっては、真新しい削りカスと、木の芯をくりぬく様に坑道がポッカリ。
|
「やったー!」
産卵セットに入れてから1ヵ月。やっと産卵する気になってくれたようです。
撮影のために動かしたのが良かったのか、産んでいないメスに向かってタラタラ文句言ったのが良かったのか(笑)。
100%産卵失敗と思われていた早春の産卵セットにわずか数%ですが可能性が出てきました。
予定を変更しなくてはいけませんね。
とりあえず、乾式菌床産卵セットともう1つの贅沢産卵セットは予定通り3/15に割り出すとして。
「さて、この産卵セットどういう予定にしようか・・・・」
難しいですね、出来ればこの後1ヶ月ほど産卵させたい。しかし、セットした頃から見えないところで産卵行動をしていたとしたら、その幼虫たちはかなり成長した段階で割り出すことになってしまう。
メスをこのままにして予定通り3/15に割り出したら卵で割り出すことになってしまうかもしれないし、かといって、せっかくやる気になったメスを取り出してしまうなんて考えられない。
「どうしよ〜」
じっくり考えた。やはり、観察していた状況からして、以前に産卵行動をしていたとは考えにくい。2/15以降に産卵を始めたと考えるのが一番有力。ならば、3/15にメスを取り出して4/15に割り出すのが通常のスケジュール。
しかし、今回はそれ以前にも産卵行動をしていた可能性も考慮して、メスの取り出しと割り出しを1週間ずつ縮めて、3/7にメスを取り出し3/28に割り出しをしましょう。
う〜ん、なんか難しくなっちゃいましたけどこんな感じでいいかなぁ〜。
すでに取り出したメスも産卵失敗のときのために備えて栄養をつけさせたいと思っておりますが、熟睡モードに入っちゃってエサなんか食べてくれません。なかなかこちらの考えている通りには行かないものですね。
来年からはちゃんと春が来るのを待って産卵セットを組んだほうが良さそうですね。
|