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LUMIX DMC−FX35 レビュー


2008年7月6日
夜釣りがメインのルアーシーバスでは、暗闇でのAF補助光を使用した撮影時のピント合わせの速さは、デジカメ選びの最も重要なファクターになります。

「CANON IXY DIGITAL 40」は、補助光を使用したピント合わせでは、後から発売された「FUJIFILM FinePix F30」や「Nikon COOLPIX S5」は言うに及ばず、最新機種と比べてもトップクラスの速さを誇っておりましたので、古い機種ながら買い換えるつもりはありませんでした。

しかし、半押しでピント合わせをしているにもかかわらず、シャッターを全押ししてから実際に撮影されるまでに一呼吸ある(レリーズタイムラグが長い)のが少し気になっていました。

「Nikon COOLPIX S5」と比べると多少遅いといったレベルですが、「FUJIFILM FinePix F30」のように、シャッターを全押しした瞬間に撮影されてしまうと、「CANON IXY DIGITAL 40」の遅さが際立ってしまいます。

「CANON IXY DIGITAL 40」を使い始めてから早3年。

AF補助光を使用した撮影ではピカイチの強さを誇っていたデジカメですが、レリーズタイムラグがほぼゼロと言えるデジカメが主流となってしまった今日では、もはや「旧」の字を付けない訳には行かなくなってしまったようです。

というわけで、新しい釣行用のデジカメ選びの始まりです。

条件としては、なんと言ってもAF補助光を使用した撮影でのピント合わせの速さ。これに尽きます。
もちろんレリーズタイムラグが少ない事も重要。

釣ったシーバスがメジャーの横でじっとしていてくれるのは、ほんの3秒ほど。シーバスから手を離した後、たった3秒で撮影しなくてはならない訳ですから、1秒がとても貴重な時間になります。もしシーバスが暴れ出してしまえば、落ち着くまでしばらく待たなくてはなりませんし、何よりシーバスの体力を奪い、傷つけてしまう事になりますので、ピント合わせの速さとレリーズタイムラグの短さはとても重要なファクターです。

次に、押した時の反応が無い長押し式の電源ボタンだと、暗闇の操作ではボタンを押し間違えたのではないかと思い、ついデジカメを覗き込んでしまう事がしばしばあるので、電源ボタンはスライド式。できれば移動中、ポケットの中で誤動作してしまわないよう、硬めのカチッとした操作感がベスト。

起動時間はそれほど気にならないかな。メジャーを出した時に、ついでにデジカメの電源を入れておけば、シーバスの横にメジャーを置いて撮影に入る頃には、どんなデジカメだって起動していますからね。

あとは、軽くて小さくて安い・・・・そんなところでしょうか。

そんな条件にぴったり合うデジカメを求めて、近くの電気量販店のデジカメコーナーでデジカメをいじりまくってきました。

展示台と展示台の隙間の暗闇に向かってシャッターを押したり、展示台の下のカタログが置いてある棚の奥の暗闇に向かってシャッターを押したり、暗闇が無い所では自分の体で覆い隠すようにして暗闇を作って撮影したり・・・・と、どう見たって異様な行動に見えたでしょうね。見ようによっちゃあ、万引きの現行犯ですよね(笑)。

「これはAF補助光が付いていないのか・・・」
結構、補助光が付いていない機種は多いです。

「なんだ、このピント合わせの遅さは!」
3万円以上もする最新機種なのに、AF補助光を使用したら、ピント合わせに1秒近くもかかっちゃうやつもある。AF補助光のピント合わせは、安い機種だから遅いとか、高い機種だから速いといったものではなく、メーカーの力の入れ具合みたいなものらしく、ブランドによってかなりの偏りがありました。

長い時間をかけ、展示品をすべて調査いたしましたが、私の要求をほぼクリアーできるデジカメはほんの数台。そんな中、ボタン類がすっきりとして暗闇でも操作しやすそうで、小ささや軽さも高いレベルでクリアーしたデジカメがこれ。

Panasonic LUMIX DMC−FX35

唯一、値段だけは要求を満たす事が出来ませんでしたが・・・・(^_^;)

まぁ、他のスペックについては、私の要求に対し、かなり高い次元でクリアーしてくれましたので、良しとしましょう。
「IXY DIGITAL 40」と比べると、大きさはこんな感じ。

高さはほとんど同じです。
厚さもほぼ同じ。

電源スイッチは長押し式からスライド式へ。
カチッとした感触で、理想通りの電源スイッチです。

幅は若干「LUMIX DMC−FX35」の方が大きいですが・・・。
液晶が段違いに大きくなっているため、液晶の右隣にボタン類を配置すると、どうしてもこの幅が必要になってしまいます。
ボタン類は、シンプルだった「IXY DIGITAL 40」の、さらに上を行くシンプルさ。

「LUMIX DMC−FX35」の一番の売りである「おまかせiAモード」に対する自信の現れか?。
その「おまかせiAモード」。初心者用のまさに「おまかせ」のモードなのですが、これが結構使えそうです。

朝まずめや夕まずめ、東京湾岸のイルミネーションを背景に記念撮影をする時は「夜景モード」。釣ったシーバスを撮影する時は「マクロモード」。

何かとモード選択が多い釣行での撮影ですが、「おまかせiAモード」は「夜景」や「マクロ」を自動で選択してくれます。

「CANON IXY DIGITAL 40」は電源を切ると「マクロモード」が解除されてしまいましたので、釣ったシーバスの写真を撮るたびに「なんでわざわざ『マクロモード』を選択しなくてはならないんだろう」と常々疑問に思っていたのですが、やっとそのわずらわしさから開放されそうです。電源を切っても「マクロモード」が解除されない「COOLPIX S5」では、電源を入れるたびに「モード」の確認をしなくてはなりませんしね。

しかし、何でもっと早く「マクロモード」が自動化されなかったんでしょう。寄り過ぎてピントが合わなければ「マクロモード」にすれば良い事だし、離れたら「マクロモード」を解除すれば良いだけなのですから、簡単に自動化できそうなものですし、撮影する方にしても「近いからピントが合わない」とデジカメに怒られるより、内部で勝手に「マクロ」に変更してくれた方がありがたいのにね。

最近流行の広角25mmというのもボートシーバスの時に役に立ちそうです。と言うのも、シーバスを持った記念写真を船長さんにお願いする時、船長さんはいつも狭い船上で後ろを気にしながら目一杯下がって撮影していましたから。

というわけで、今回は釣行用に新しく購入しました「Panasonic LUMIX DMC−FX35」の自慢話でした。これでシーバス釣りに行く楽しみがまたひとつ増えました。

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