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IXY DIGITAL 40 レビュー


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2005年9月3日
FZ5の所で少しお話いたしましたが、釣行用のデジカメがあまりにも旧式で起動時間やAFスピードに我慢の限界が来ております。FZ5の購入で一時は諦めていた釣行用のデジカメの買い替えですが、実は水面下でいろいろと画策しておりました。って、別に水面下にする意味はないんですけどね(^_^;)

現在持っている釣行用デジカメは「オリンパス CAMEDIA C−1」。2001年に買ったものです。
FZ5の所に書いた通りC-1後継機として「Cannon PowerShot A510」が候補に挙がりましたが、起動時間やAFスピードに期待したレスポンスが得られず先送りとなりました。

機種選考のポイントは、まずAF補助光が付いている事。
シーバス釣りは夜釣りがメインのため、どうしてもAF補助光が必要です。
懐中電灯片手の撮影はもうゴリゴリ。これは絶対譲れない条件です。

そしてもうひとつは光学ファインダー。
暗い場所だと液晶モニターはほとんど機能しません。人間の目なら十分明るいと思われる月明かりでも、液晶モニターを見ると真っ暗。魚の位置の確認すらできません。しかし光学ファインダーなら人間の見た目と同じ明るさで魚の位置を確認することができます。

さらには、懐中電灯などと予備電池が共有できる単三電池式のカメラである事。
持ち運びがメインですので軽量コンパクトである事は必須。
精密機器にとっては最悪の条件である海辺での使用。しかも魚を触った手での撮影ですので壊れてもあきらめがつく程度の低価格である事。

これに起動時間やAFスピードを条件に入れてしまうと適合する機種はなくなってしまいました(^_^;)

と、なるとどの条件を妥協するかですね。

金額を妥協してみました。
「Cannon PowerShot A510」より5千円上積みした価格で「NIKON COOLPIX 7600」という機種。
起動時間やAFスピードは十分です。ただ、縦横の大きさは小さいのですが、かなり厚みがあります。
ポケットには入れられないでしょう。それに5千円という金額超過も気になります。

もう一度条件を見直して、妥協すべき条件を「単三電池式」に変更して再度機種選定。
すると「Cannon IXY DIGITAL 40」という機種が浮かび上がってきました。
値段は「Cannon PowerShot A510」とほぼ同じ。しかし発売時期が「A510」が今年の3月に対して「IXY DIGITAL 40」は去年の10月。

「古い機種が新しい機種よりキビキビ動くわけがない」

そう思いつつも近くの電気量販店で実機を触らせてもらう事に。
するとどうでしょう。「A510」とは比べ物にならないほどキビキビ動きます。
その理由は映像エンジン。映像エンジンというのは映像をきれいにするだけかと思ったら起動やAFの仕事も担っているんですね。「A510」にはCannon自慢の映像エンジン「DIGIC」が搭載されているのですが、「IXY DIGITAL 40」にはなんと「DIGICU」が搭載されています。

古いカメラに新しい映像エンジンを載せて、新しいカメラに古い映像エンジンを載せている・・・・
なんとも不可解な製品ラインアップです。

何はともあれ「単三電池式」という条件をはずしただけで思わぬ掘り出し物を見つけてしまいました。
しかし問題は発売時期。一昔前の機種という事で何か問題はないのか比べてみる事にしました。

IXY DIGITAL 40 IXY DIGITAL 50 IXY DIGITAL 55 IXY DIGITAL 60
発売時期 04年10月 04年10月 05年3月 05年9月予定
画素数 320万画素 400万画素 500万画素 500万画素
起動時間 1.3秒 1.3秒 1.1秒 1.3秒
AF
スピード
IXY DIGITAL 30より
30%短縮
同左 同左 不明
液晶モニター
2インチ
同左
同左
2.5インチ
映像エンジン DIGIC U 同左 同左 同左
その他
電池型式、撮像素子、焦点距離、開放絞り値、撮影感度、シャッタースピード、光学ズーム、AF方式、測光方式等々。同じものばかり。

「IXY DIGITAL」は半年ごとにモデルチェンジを行っていますが、変わった主機能は画素数のみ。
私が最も重要視している起動時間とAFスピードは、まったくと言って良いほど変わっていません。
心臓部である映像エンジンが同じなのですから基本性能が同じなのは当然ですね。
比べれば比べるほど同じものばかり。どう見ても「画素数の拡大」や「シーンモードの追加」などのマイナーチェンジを繰り返して購買意欲を掻き立てているだけのようです。

現場の証拠写真程度ですので画素数は320万画素で十分。
起動時間やAFスピードは期待以上の速さ。大きさや重さも申し分なし。その上、新製品が出てお手ごろ価格。単三電池式を妥協しただけで私の理想をも凌駕した恐ろしいデジカメに出会ってしまいました。

さっそく購入と行きたい所ですが、ここは我慢。
旧タイプのデジカメですので在庫処分のため数量限定の目玉商品として売りに出されるはずです。
毎日のようにネットで情報収集すること3週間。とうとう台限定のお買い得情報を発見。
早朝から並んで手に入れる事ができました。

値段は交通費などを含めても2万円弱。
ネットオークションならもう少し安く手に入ったかな。

家に帰って速攻で開封していじくってみました。
まず驚いたのがその大きさ。お店に展示してある物を何度も触っていたのですが、盗難防止用のコードなどが無い状態で持ってみると、改めてその小ささに驚きました。

携帯電話と比べてもごらんの通り。小さいです、ホントに小さいです。訳もわからずついポケットに入れてしまいたくなるほど小さいです。てゆうか、本当にスウェットのポケットにしまって、部屋の中を歩き回ってしまいました(笑)。

大きさはジャスト・タバコサイズ。厚みにいたってはタバコよりちょっと薄い感じです。私はタバコを吸わないのでタバコ代わりにポケットに入れて携帯することが出来ます。
これならちょっとした散歩にも気軽に持ち出せますね。

外出の時、本格的な撮影ができるFZ5を持っていくか、気軽に持ち運べるIXYを持っていくか悩む事が多くなりそうです。

気になるのはAF補助光です。
果たして真っ暗な場所でも撮影が可能なのでしょうか。

部屋を真っ暗にして足元にエアコンのリモコンを置いて撮影実験です。

今までなら懐中電灯で被写体を照らした上で、ファインダーを覗いての撮影でしたが、AF補助光の威力のほどは・・・・。

真っ暗なので足元のリモコンは肉眼でさえ確認できません。
IXYのシャッターを半押しにする。
するとAF補助光が点灯し暗闇の中のリモコンが液晶モニターに浮かび上がる。

「モニターで確認できるほど明るいんだ」
今までの古いデジカメでは懐中電灯で照らしても液晶モニターに映し出すことは出来ませんでした。

AF補助光の光量というよりCCDや液晶モニターの性能の違いでしょう。

被写体を液晶モニターで確認できたのも束の間、ほんのコンマ数秒後にはピント合わせが終了した「ピピッ」という電子音とともにピントが合った場所を示す枠を残して液晶モニターは元の暗闇になりました。
電池節約のためAF補助光の照射は最小限に制限しているようです。あとはシャッターを押すだけ。

写した写真をパソコンで確認すると見事にピントが合っていました。
う〜ん、うれしいんだけど・・・・
こうなると、わざわざ光学式ファインダーの付いている機種を選んだ意味が無い(^_^;)
光学式ファインダーの条件をなくせばもっといい機種があったかも。

せっかく買ったのに、もっと良い機種があったらがっかりですよね。
とても気になったので光学式ファインダーの条件をなくしてもう一度機種選定をしてみました。

すると出てきたのは「Nikon COOLPIX S1」
起動時間やAFスピードは調べていませんが、恐ろしく薄く小さいカメラです。でもちょっと値段が(^_^;)
やっぱ現時点では「IXY DIGITAL 40」が最良の選択だったようです。良かった。
でも、次回買い換えるときは旧式となって価格が落ちた「Nikon COOLPIX S1」かな?。

カメラケースはあれこれ検討した上でこれに決めました。

エレコム DGB-026 1000円弱

Cannon純正のケースもありましたが、どれもこれも見てくれが良いものばかりで、機能的に私の使用方法を満足させるものはありませんでした。

私の場合、ディーバックに放り込んで、海辺の岩礁やテトラ地帯を安心して飛びまわれるような保護機能がカメラケースに求められます。

純正のケースの場合、取り出しやすいようにコーナーがカットされていて、カメラの角を傷つけてしまいそうですし、ファスナーで密閉するものはありませんでした。ディーバックの中は埃っぽいので密閉性は必要です。

そんな条件で探し回って見つけたのがこのケースです。サイズもぴったり。
生地にはショックを吸収する厚手の素材が使われており、サイドにも厚みがあって側面からの衝撃にも十分考慮された構造になっております。もちろんファスナーでの開閉により密閉性も十分。1000円弱という安さでIXYシリーズであれば、最新型にも対応しております。

と、いうわけで今回は釣行用のデジカメ「IXY DIGITAL 40」のお話でした。
起動時間もAFスピードも、各メーカーの最新式のデジカメに勝るとも劣らない速さ。
なのに金額は半分程度。小さくて持ち運びも便利で何も見えない真っ暗闇での撮影も可能。
テンポよく釣り上げていく海辺のラン&ガンには最良のデジカメではないでしょうか。

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